物理 / 光

くさび形空気層に液体を満たす

★★★ 応用薄膜干渉くさび形

問題

くさび形空気層の干渉縞の間隔が であった。このすき間を屈折率 の水で満たすと、縞の間隔はいくらになるか。また、明暗の条件(位相反転の数)は変わるか。ガラスの屈折率は とする。

ヒントを見る

水を満たして変わるのは「すき間の中の波長」。条件式の λ が λ/n になると、縞の刻みはどう変わるか。もう 1 つの確認——反転の数は屈折率の大小関係で決まる。ガラス・水・ガラスの並びで数え直そう。

解答・解説

方針

膜内の波長が λ/n になり、厚さの刻み λ/2 が λ/2n に→間隔 1/n 倍。反転の勘定は 1.5>1.33>...の大小関係で確認——空気と同じく 1 回のまま。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 変更点は 2 つの可能性がある——(1) すき間の中の波長、(2) 境界の反転の数。両方を点検してから結論を出す(片方だけ見るのがこの問題の罠である)。

① 波長の変化と間隔。 水中の波長は 。暗線の条件は となり、隣の縞までの厚さの刻みが に縮む。間隔も同じ倍率で

② 反転の数の点検。 屈折率の並びは ガラス()→水()→ガラス()。

  • 上面: 大→小で反転なし
  • 下面: 小→大で反転あり

空気のときと同じ反転 1 回——明暗の条件式の形は変わらない(接触線は暗いまま)。

まとめ 「水を入れると縞が縮む( 倍)、明暗の割り当ては不変」。もし膜の屈折率がガラスより大きい液体なら反転の数が 2 回に変わり、明暗が反転する——「間隔は膜内波長、明暗は反転の数」と、2 つの効果を別々の引き出しで管理するのがこの型の完成形である。

間隔は に縮む。反転の数は変わらない(上面: ガラス 1.5→水 1.33 は大→小で反転なし、下面: 水 1.33→ガラス 1.5 は小→大で反転あり——空気のときと同じ 1 回)

別解

「本数で数える」ルート。 同じくさび(端の厚さ )に入る暗線の本数は ——水を入れると本数が 倍に増える。同じ長さ により多くの縞が詰まるのだから、間隔は 倍——間隔の縮みと本数の増加は同じ事実の 2 つの見え方である。

実験では「縞が何本増えたか」を数える方が測りやすい——計測の現場感覚も添えて覚えておきたい。

ポイント

  • 間隔は膜内波長で決まる(1/n 倍)
  • 明暗は反転の数で決まる(今回は不変)
  • 2 つの効果を別々に点検

よくある間違い

  • 間隔が n 倍に広がるとする
  • 反転の数を数え直さない
  • 水とガラスの屈折率の大小を逆にする