物理 / 光
回折格子と白色光(スペクトルの重なり)
問題
格子定数 の回折格子に白色光(波長 の紫〜 の赤)を垂直に当てた。(1) 1 次のスペクトルで、紫と赤の をそれぞれ求めよ。スペクトルの内側(中央寄り)はどちらの色か。 (2) 2 次の赤()と 3 次の紫()を計算し、2 次と 3 次のスペクトルが重なることを示せ。
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プリズムと逆で、回折格子では波長の長い赤ほど大きく曲がる(sinθ∝λ)。次数が上がるとスペクトルの幅も広がる——2 次の「終わり(赤)」と 3 次の「始まり(紫)」の位置関係を数値で比べてみよう。
解答・解説
方針
sinθ=mλ/d を色ごとに計算。1 次: 紫0.20/赤0.35。2 次赤 0.70 > 3 次紫 0.60 → 区間 [0.60,0.70] で 2 次と 3 次が混在。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 回折格子では ——波長に比例して曲がる(プリズムの分散と逆で、赤が外側)。白色光では各次数が「虹の帯」になり、次数が上がるほど帯は広がる——帯どうしの重なりが起こるかを数値で確かめる。
① 1 次のスペクトル。
内側(中央寄り)は紫である(プリズムと逆順)。
② 2 次と 3 次の重なり。
次の紫()は 次の赤()より内側にある——つまり が の範囲では、2 次の橙〜赤と 3 次の紫〜青が同じ場所に重なって見える。
まとめ 「高次のスペクトルは重なる」——分光測定で高次を使うときは、フィルターで波長域を絞って重なりを除く必要がある。プリズム(紫が大きく曲がる・重ならない)と回折格子(赤が大きく曲がる・高次は重なる)の対比は、論述・正誤問題の定番である。
(1) 紫 、赤 。内側は紫 (2) 2 次の赤 、3 次の紫 ——3 次の紫の方が内側に来るので、2 次の外側(赤側)と 3 次の内側(紫側)が重なる
別解
重なりの条件を文字で一般化するルート。 次の赤と 次の紫が重なる条件は 。数値を入れると より —— で必ず重なる(1 次と 2 次は が不成立で重ならない)。
数値実験を 1 つの不等式にまとめると、「どの次数から重なるか」まで一般に答えられる——文字式の威力である。
ポイント
- sinθ∝λ(赤が外・プリズムと逆)
- 帯の幅は次数に比例して広がる
- m≥2 で隣の次数と重なる
よくある間違い
- 紫が外側とする(プリズムと混同)
- 重なりを次数の食い違いと気づかない
- sinθ>1 の次数まで比較する