物理 / 波の伝わり方と音

水面波の屈折

★★ 標準屈折

問題

水面波が深い領域から浅い領域へ、境界に斜めに入射する。入射角 、屈折角 について であった。深い領域での波の速さを とする。(1) 浅い領域での波の速さ (2) 波は境界で法線に近づくように曲がったか、離れるように曲がったか を答えよ。

入射 v₁θ₁深い(速い)浅い(遅い)
深い領域から浅い領域へ斜めに入射する水面波。破線は法線
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屈折の法則は「sin の比=速さの比」。浅い水ほど波が遅いことは、答えの数値が教えてくれる。「遅い方へ入ると法線に近づく」の向きも、この比から読み取れる。

解答・解説

方針

屈折の法則 sinθ1/sinθ2=v1/v2。v2=0.30 m/s。遅い媒質へ入る→法線寄りに曲がる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 屈折はたった 1 本、「sin の比=速さの比」で決まる。角度の情報と速さの情報を、この法則が橋渡しする。

定理屈折の法則:

① 浅い領域の速さ。

② 曲がる向き。 (浅い方が遅い)で 、つまり ——法線に近づく向きに曲がった。

入射 v₁屈折 v₂θ₁θ₂深い(速い)浅い(遅い)
遅い媒質(浅い)へ入ると法線に近づく向きに曲がる

まとめ遅い媒質へ入ると法線寄り」。海の波が沖でどんな向きに進んでいても、岸に近づくと波打ち際にほぼ平行に打ち寄せるのは、浅くなるほど遅くなって法線(岸に垂直な方向)へ曲がり続けるからである——教科書の法則が浜辺で毎日実演されている。

(1) (2) 遅くなるので法線に近づく向きに曲がった

別解

車輪(行進)のモデルで向きを納得するルート。 波面を、横一列で行進する隊列と見る。列が斜めに境界へ入ると、先に浅い領域へ入った端の人から順に遅くなる。まだ速い側が先へ進むので、列全体の向きが遅い側へ回り込む——法線寄りに曲がる。

の比が速さの比になることも、この絵で導ける(境界線上の同じ区間を、両側の波面が通る時間が等しい、と置けばよい)——ホイヘンスの原理による導出(このあとの標準)の直感版である。

ポイント

  • sin の比=速さの比
  • 遅い方へ入ると法線寄り
  • 岸に平行に打ち寄せる波の原理

よくある間違い

  • sin の比を逆に取る
  • 角度そのものの比を速さの比とする
  • 浅い方が速いと思い込む