物理 / 波の伝わり方と音

固定端での反射

★ 基礎反射固定端

問題

図のような山型のパルス波が、 軸正の向きに進んで固定端に入射する。パルス全体が反射し終わった後の反射波の形を描け。山は山のまま返るか、谷になって返るか。

xyO固定端
山型のパルスが固定端へ向かう
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自由端と同じ「すり抜け→折り返し」の作図に、もう 1 つ操作が加わる。固定端は決して動けない点である。動けない端が波を返すとき、何が反転するか。

解答・解説

方針

固定端=上下反転+左右折り返し。すり抜けた仮想波形を上下反転してから端で折り返す。

解答

⓪ 発想(どう考え始めるか) 作図手順は自由端と同じ「すり抜け→端で左右折り返し」に、上下反転を 1 つ追加するだけである。固定端は変位できない点だから、入射波を打ち消す波を出して端の変位を常に 0 に保つ。これが上下反転の理由である。

① 作図する。 仮想のすり抜け波形を、(1) 上下反転し、(2) 端で左右に折り返す。山は谷になって返る。

xyO谷になって戻る
反射後: 上下反転して谷になり、左向きに戻る

② 理由。 固定端では変位が常に 0。入射波(山)と反射波の和が 0 になるには、反射波は同じ大きさの谷でなければならない。位相が (半波長分)ずれる、とも言う。

まとめ 「固定端=上下反転(位相 π のずれ)」。固定端は入射+反射が打ち消し合うので、定常波では必ず節になる。弦の両端(固定)が節、気柱の閉端が節になるのは、すべてこの固定端反射の帰結である。

答

谷になって返る(固定端反射は位相が π ずれる=上下反転)。左右も反転する

別解

力の反作用で見るルート。 山が固定端に届くと、ひもは壁を上へ引く。壁はびくともせず、反作用でひもを下へ引き返す。この下向きの引きが谷を作って送り返す。

動けない端は受けた力をそっくり逆向きに返す。ニュートンの第 3 法則から、上下反転が力学的に説明できる。

ポイント

  • 固定端=上下反転+左右折り返し
  • 端の変位を常に 0 に保つための反転
  • 固定端は定常波の節になる

よくある間違い

  • 山のまま返す(自由端との混同)
  • 上下だけ反転して左右を忘れる
  • 「位相 π のずれ」と「1 波長のずれ」を混同する