物理 / 波の伝わり方と音

正弦波の式の導出

★★★ 応用正弦波の式導出

問題

原点 の媒質が と単振動しており、この振動が速さ 軸正の向きに伝わっていく。(1) 位置 の媒質の振動は、原点より何秒遅れるか。 (2) 位置 、時刻 の変位 を求め、波長 を用いて

と書けることを示せ。

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波が伝わるとは「振動が遅れてコピーされる」こと。位置 x の媒質は、原点が x/v 秒前にやっていた動きを今やっている——この 1 文をそのまま式にする。

解答・解説

方針

「位置 x は原点の振動の x/v 秒遅れのコピー」——t を t−x/v に置き換えるだけ。vT=λ で整理。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 波の式は暗記物ではなく、たった 1 つの考え「位置 は、原点の振動の 秒遅れの完全コピー」から導ける。

① 遅れの時間。 振動が原点から まで届くのにかかる時間だから

② 式を作る。 位置 の「今()」の変位は、原点の「 秒前」の変位に等しい:

括弧を開いて を使うと

xyO原点の振動x/v 秒遅れv
位置 x の媒質は、原点の動きを x/v 秒遅れで再現する

まとめ 標準形の の負号の正体は「遅れ」である( 向きの波なら、遅れるのは負の側だから になる)。「 の置き換え」という 1 手を知っていれば、原点の振動がどんな形( 型・初期位相つき)でも、波の式は機械的に作れる。

(1) 秒 (2) を代入して標準形になる

別解

2 変数の対称な見方(発展)。 得られた式は とも書ける——変数が「」のかたまりでしか現れない。 が増えても だけ増やせば同じ値——波形全体が形を保ったまま速さ で平行移動することが、このかたまりの形から一目で分かる。

大学では の形の関数がすべて波動方程式の解であることを学ぶ——その入り口の景色である。

ポイント

  • 位置 x は原点の x/v 秒遅れのコピー
  • t→t−x/v の置き換えが全て
  • −x/λ の負号=遅れ

よくある間違い

  • t+x/v と早める向きに置き換える
  • vT=λ の整理でつまずく
  • −x 向きの波でも同じ符号にする