物理 / 剛体のつり合い

ちょうつがい付きの棒(2 つのつり合い条件)

★ 基礎剛体のつり合い

問題

長さ の軽い棒 AB の A 端が、壁にちょうつがいで取り付けられている。B 端には鉛直上向きに張力 の糸が付けられ、A から の点に重さ のおもりが下げられ、棒は水平に静止している。(1) 張力 (2) ちょうつがいが棒に加える力(鉛直成分)をそれぞれ求めよ。

ABT30 N0.50 m1.5 m(全長)
壁のちょうつがい A と、B 端の鉛直な糸で支えた軽い棒
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ちょうつがいの力は大きさも向きも不明でやっかい。そこで「ちょうつがいの位置 A のまわり」でモーメントの式を立てると、この不明な力が最初から式に入らない。

解答・解説

方針

A まわりのモーメントのつり合いで T を出す(ちょうつがいの力は A に作用するので式から消える)。次に力のつり合いでちょうつがいの力を出す。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 ちょうつがいの力は向きも大きさも未知で扱いにくい。定石は b05 と同じで、未知の力の作用点(A)まわりでモーメントの式を立てて、その力を消すこと。 が決まれば、残りは力のつり合いで拾える。

① A まわりのモーメント。

② 力のつり合い。 鉛直方向で、ちょうつがいの鉛直成分を (上向きと仮定)とすると

正の値で出たので、仮定どおり上向きに

まとめ 「モーメントで 1 つ、力のつり合いで残り」という 2 段構えは、剛体のつり合いの標準の型である。おもりが A 寄りにあるぶん、糸より ちょうつがいが多く()支えている——おもりから遠い順に軽くなる逆比がここでも成立している。

(1) (2) 鉛直上向きに

別解

B まわりで検算するルート。 B まわりのモーメントのつり合いは、ちょうつがいの鉛直成分 (上向き)とおもりで

①②の結果と一致する。どの点まわりで立てても矛盾しないことを 1 回確かめておくと、複雑な問題でも安心して基準点を選べるようになる。

ポイント

  • 未知の力の作用点まわりで立てる(ちょうつがい消し)
  • モーメント→力のつり合いの 2 段構え
  • 符号が正なら仮定した向きが正しい

よくある間違い

  • ちょうつがいの力を忘れて T=30 N とする
  • T のうでを 0.50 m にする(T は B 端、うで 1.5 m)
  • V の向きを最初から下向きと決めつける