物理 / 剛体のつり合い
ちょうつがい付きの棒(2 つのつり合い条件)
問題
長さ の軽い棒 AB の A 端が、壁にちょうつがいで取り付けられている。B 端には鉛直上向きに張力 の糸が付けられ、A から の点に重さ のおもりが下げられ、棒は水平に静止している。(1) 張力 (2) ちょうつがいが棒に加える力(鉛直成分)をそれぞれ求めよ。
ヒントを見る
ちょうつがいの力は大きさも向きも不明でやっかい。そこで「ちょうつがいの位置 A のまわり」でモーメントの式を立てると、この不明な力が最初から式に入らない。
解答・解説
方針
A まわりのモーメントのつり合いで T を出す(ちょうつがいの力は A に作用するので式から消える)。次に力のつり合いでちょうつがいの力を出す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 ちょうつがいの力は向きも大きさも未知で扱いにくい。定石は b05 と同じで、未知の力の作用点(A)まわりでモーメントの式を立てて、その力を消すこと。 が決まれば、残りは力のつり合いで拾える。
① A まわりのモーメント。
② 力のつり合い。 鉛直方向で、ちょうつがいの鉛直成分を (上向きと仮定)とすると
正の値で出たので、仮定どおり上向きに 。
まとめ 「モーメントで 1 つ、力のつり合いで残り」という 2 段構えは、剛体のつり合いの標準の型である。おもりが A 寄りにあるぶん、糸より ちょうつがいが多く()支えている——おもりから遠い順に軽くなる逆比がここでも成立している。
答
(1) (2) 鉛直上向きに
別解
B まわりで検算するルート。 B まわりのモーメントのつり合いは、ちょうつがいの鉛直成分 (上向き)とおもりで
①②の結果と一致する。どの点まわりで立てても矛盾しないことを 1 回確かめておくと、複雑な問題でも安心して基準点を選べるようになる。
ポイント
- 未知の力の作用点まわりで立てる(ちょうつがい消し)
- モーメント→力のつり合いの 2 段構え
- 符号が正なら仮定した向きが正しい
よくある間違い
- ちょうつがいの力を忘れて T=30 N とする
- T のうでを 0.50 m にする(T は B 端、うで 1.5 m)
- V の向きを最初から下向きと決めつける