物理 / 剛体のつり合い
偶力とそのモーメント
問題
棒の 2 点に、大きさがどちらも で互いに逆向きの平行な力を、 離して加えた(偶力)。(1) 2 力の合力の大きさを求めよ。(2) この偶力のモーメントの大きさを求めよ。
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(1) は向きに注意して足すだけ。(2) 合力が 0 なのに物体はどうなるか——ハンドルを両手で回す場面を思い浮かべながら、どちらの力も回転に寄与することを式にしよう。
解答・解説
方針
逆向きで同じ大きさなので合力は 0。しかし作用線がずれているため回転のはたらきは残り、M=F×(2 力の間隔)。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 大きさが等しく逆向きの平行 2 力の組を偶力という。合力は 0 だから物体を並進させはしないが、作用線がずれているので回転だけを引き起こす。ハンドルを両手で回すときの力がまさにこれである。
① 合力。
② 偶力のモーメント。 2 力の中間の点 O まわりで計算すると、どちらの力も同じ向きに回すから
公式偶力のモーメント (: 2 力の作用線の間隔)
まとめ 偶力のモーメントは、実はどの点のまわりで計算しても同じ値 になる(片方のうでが伸びた分だけ、もう片方が縮むから)。「動かさずに回すだけ」の純粋な回転作用、それが偶力である。
答
(1) (2)
別解
別の点で計算して不変性を確かめるルート。 片方の力の作用点まわりで計算してみる。その力自身のうでは 0、もう片方のうでは だから
中間点で計算した値と同じ。基準点をどこに取っても で変わらない——この不変性が「偶力のモーメント」とだけ呼んで基準点を言わなくてよい理由である。
ポイント
- 偶力: 等大・逆向き・平行な 2 力
- 合力 0 でも回転作用は残る
- M=Fd はどの点まわりでも同じ
よくある間違い
- 合力 0 だから何も起こらないとする
- M=F×d/2 と間隔の半分だけ使う(2 力分を足すと Fd)
- 2 力を同じ向きに描いてしまう