物理 / 剛体のつり合い

2 人で棒をかつぐ

★ 基礎剛体のつり合いモーメントのつり合い

問題

長さ の軽い棒 AB の、A から の点に重さ の荷物を下げ、A 端と B 端を 2 人で水平に支えた。A、B それぞれの人が棒に加える力(鉛直上向き)の大きさを求めよ。

ABN_AN_B60 N0.50 m2.0 m(全長)
A 寄りに荷物 60 N。両端で支える力 N_A・N_B を求める
ヒントを見る

未知の力が 2 つあるときは、「片方の力の作用点のまわり」でモーメントの式を立てると、その力が式から消えて 1 未知数になる。どちらの端のまわりで立てるとよいか。

解答・解説

方針

A まわりのモーメントのつり合いで B の力を出し、力のつり合い(上向きの和=60)で A の力を出す。荷物に近い人ほど大きな力で支える。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 未知の力が の 2 つ。こういうときの定石は、未知の力の作用点まわりでモーメントの式を立てること。A まわりなら のモーメントが 0 になり()、式に しか残らない。

重要剛体のつり合い: 力の和が 0、かつ、任意の点まわりのモーメントの和が 0

① A まわりのモーメント。

② 力のつり合い。 上向きの和=下向きの和より

まとめ 荷物は A 側に寄っているから、A の人が重くなる( は、荷物から両端までの距離 逆比)。重い荷物を 2 人で運ぶとき、荷物に近い側がつらい——日常の実感が式で裏づけられる。

A: 、B:

別解

B まわりでも立てて突き合わせるルート。 B まわりのモーメントのつり合いは

①の結果と合わせて も確かに成立。モーメントの式を 2 本立てれば、力のつり合いは検算に回せる。3 本の式(力 1+モーメント 2)のうち独立なのは 2 本、という構造も見えてくる。

ポイント

  • 未知の力の作用点まわりで式を立てる
  • モーメント+力のつり合いの 2 段構え
  • 分担は距離の逆比

よくある間違い

  • 2 人で半分ずつ 30 N とする(荷物が中央のときだけ)
  • A まわりの式に N_A を入れてしまう(うで 0 で消える)
  • 荷物から B までの距離を 2.0−0.5 でなく 0.5 とする