物理 / 剛体のつり合い

斜めに加えた力のモーメント

★ 基礎力のモーメントうでの長さ

問題

点 O で固定された長さ の軽い棒の先端に、棒とのなす角 の向きに大きさ の力を加えた。この力の、点 O のまわりの力のモーメントの大きさを求めよ。

O10 N30°0.60 m
先端に棒と 30° をなす向きの力 10 N を加える
ヒントを見る

力を「棒に沿う成分」と「棒に垂直な成分」に分解してみよう。棒に沿う向きに引いても棒は回らない。回転に効くのはどちらの成分か。

解答・解説

方針

斜めの力は、棒に垂直な成分 Fsin30° だけが回転に効く。M=FLsinθ=10×0.60×0.5。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 斜めの力のうち、棒に沿う成分は棒を回さない(O を引っ張るだけ)。回転に効くのは棒に垂直な成分だけである。だから力を分解してから を使う。

公式斜めの力のモーメント (: 力と棒のなす角)

① 垂直成分を出す。

② モーメントを計算する。

O10 NFsin30°沿う成分
回転に効くのは垂直成分 Fsin30°=5.0 N だけ

まとめ 同じ結果は「うでの長さ」を縮めて見る方法でも出る。作用線までの垂線の長さは で、力を分解するか、うでを縮めるか——どちらか一方をやれば同じ答えになる(両方やると二重に sin が掛かるので注意)。

別解

うでの長さで考えるルート。 モーメントの定義に忠実に、「O から力の作用線に下ろした垂線の長さ」をうでとして測る。

作用線は先端から 方向の直線で、O からの垂線の長さは

図形的にうでを縮める見方は、ひもで引く問題や壁のちょうつがいの問題で威力を発揮する。

ポイント

  • 回転に効くのは垂直成分だけ
  • M=FLsinθ
  • 力の分解か、うでの縮小か、どちらか一方だけ

よくある間違い

  • M=FL とそのまま掛けて 6.0 N·m とする
  • 分解とうで縮小を両方やって sin²θ を掛けてしまう
  • cos30° を使ってしまう(沿う成分は回さない)