物理 / 剛体のつり合い
クレーンのブームのつり合い
問題
長さ 、重さ の一様なブーム(腕)AB の A 端が、支柱の根元にちょうつがいで取り付けられ、水平に保たれている。B 端と支柱の上部をワイヤで結び、ワイヤとブームのなす角は である。B 端から重さ の荷物を吊り下げた。(1) ワイヤの張力 (2) ちょうつがいが ブームに加える力の水平成分と鉛直成分 をそれぞれ求めよ。 とする。
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実物のクレーンも、物理の中身は「ちょうつがい+棒+斜めの糸」の 3 点セット。s10 と同じ手順で、数値だけ大きくなったと思って進めよう。荷物と棒自身の重さ、2 つのモーメントを忘れずに。
解答・解説
方針
s10 と同じ型の大型版。A まわりのモーメント Tsin30°×3.0=400×1.5+1000×3.0 から T。力のつり合いで水平 Tcos30°、鉛直 V=1400−Tsin30°。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 クレーンの腕は、物理としては s10 の「ちょうつがい+棒+斜め糸+先端荷重」そのものである。A まわりのモーメント → 力のつり合いの 2 段で、実機サイズの数値を処理する。
① A まわりのモーメント。
② 力のつり合い。 水平方向: ワイヤの水平成分は支柱向きに
ちょうつがいはこれを押し返す(支柱から離す向きに )。
鉛直方向: より
まとめ 吊り荷 に対しワイヤ張力は 、水平の圧縮は 。浅い角度の吊りは、荷物の何倍もの力を構造にかける。クレーンのワイヤ角度やブームの太さは、この計算の積み重ねで決まっている。
(1) (2) 水平成分 約 (、支柱から離す向き)、鉛直成分 (上向き)
別解
「鉛直に必要な力」から張力を出すルート。 B 端のワイヤが受け持つべき鉛直成分は、A まわりの計算から 。張力はその 倍で 。
s10 で使った 2 段の見方がそのままスケールアップする。数値が大きくなっても、構造が同じなら手筋も同じ——応用問題の安心材料である。
ポイント
- 実機もちょうつがい+棒+斜め糸の 3 点セット
- モーメント→力のつり合いの定石
- 浅い角は構造に大きな力をかける
よくある間違い
- 荷物のモーメントのうでを 1.5 m にする
- 鉛直のつり合いで棒の重さ 400 N を落とす
- cos30° を 0.5 として水平成分を半分にする