物理 / 剛体のつり合い
はしごがすべらない条件(一般式)
問題
重さ の一様なはしごを、なめらかな壁に床と角 をなすように立てかける。床とはしごの間の静止摩擦係数を とする。(1) 壁がはしごを押す力 を 、 で表せ。(2) はしごがすべらないための条件を と の関係で表せ。(3) のとき、立てかけられる最小の角を求めよ。
ヒントを見る
標準の立てかけたはしごの問題の数値を全部文字に置き換えて、同じ手順をなぞる。最後に f≤μN へ N_W を代入すると、tanθ だけの不等式に整理できる。θ が小さい(寝かせる)ほど危ないはず、と予想してから式を確かめよう。
解答・解説
方針
床の接点まわりのモーメントで N_W を出す(標準のはしごの問題の文字版)。f=N_W≤μN=μW から tanθ の条件に整理する。
解答
⓪ 発想(どう考え始めるか) 標準のはしごの問題でやった数値計算を、文字で一般化する。狙いは「どこまで寝かせられるか」を だけで書くこと。手順は同じで、床まわりのモーメント、次に力のつり合い、最後に摩擦の不等式の順に進める。
① 床の接点まわりのモーメント。 はしごの長さを とすると
( は消えるので、はしごの長さによらない。)
② すべらない条件。 水平のつり合いより 、鉛直より 。 に代入して
③ μ=0.50 の場合。
最小の角は 。
まとめ寝かせるほど( 小) が増えて摩擦の限界を超える。式が「はしごは立てて使え」と言っている。 も も消えて だけで決まることが、文字式で解いて初めて分かる。
答
(1) (2) (3)
別解
限界の状態だけを直接解くルート。 すべる寸前では が確定している。水平のつり合いから 。これを床まわりのモーメント
に入れると 、つまり限界角は 。不等式で解いても、臨界の等式で解いても、同じ結論が得られる。
ポイント
- N_W=W/(2tanθ)(長さ L は消える)
- すべらない条件 tanθ≥1/(2μ)
- 寝かせるほど危険
よくある間違い
- 重力のうでを Lcosθ とする(重心は中央で L/2)
- sin と cos を逆にして tanθ≤2μ 型の式を出す
- μ=0.50 で 30° や 60° と答える(tanθ=1 は 45°)