物理 / 原子

放射性崩壊(α崩壊・β崩壊)

★★ 標準放射性崩壊

問題

ウラン 崩壊した。(1) 崩壊で放出される粒子は何か。 (2) 崩壊後の原子核の質量数と原子番号を求めよ。 (3) 崩壊では原子番号がどう変わるか、理由とともに述べよ。

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α崩壊はヘリウム原子核(陽子2・中性子2)を放出——質量数が4、原子番号が2減る。β崩壊は核内の中性子が陽子に変わって電子を放出——陽子が1増えるので原子番号が1増える。反応の前後で質量数・電荷が保存する。

解答・解説

方針

α崩壊: ヘリウム核放出→質量数−4, 原子番号−2。β崩壊: 電子放出、中性子→陽子で原子番号+1。核反応式の保存則(質量数・電荷)。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 放射性崩壊は「質量数と電荷(原子番号)が保存する」——放出粒子の分だけ元の核から差し引く。α と β で放出粒子が違う。

① α崩壊の放出粒子。 α粒子=ヘリウム原子核 (陽子 2・中性子 2)。

② 崩壊後の核。 質量数と原子番号から α粒子の分を引く:

(トリウム)+

③ β崩壊。 原子番号が1 増える。理由: 核内の中性子が陽子と電子に変わり、電子( 線)が放出される。陽子が 1 増えるので原子番号が 1 増える(質量数は変わらない——中性子が陽子に変わっただけ)。

まとめα崩壊: 質量数−4・原子番号−2、β崩壊: 質量数不変・原子番号+1」——どちらも反応式の上下(質量数と電荷)が保存する。ウランは α・β 崩壊を繰り返して、最終的に安定な鉛になる(ウラン系列)。この崩壊系列と半減期(s11)を使うのが放射年代測定である。α線はヘリウム核(重く電荷 +2、紙で止まる)、β線は電子(軽く電荷 −1、アルミ板で止まる)、γ線は光子(電荷なし、鉛が要る)——3 種の放射線の正体が、崩壊の仕組みから理解できる。

(1) α粒子(ヘリウム原子核 ) (2) 質量数 、原子番号 (トリウム) (3) β崩壊(電子放出)では原子番号が 1 増える。中性子が陽子と電子に変わり、陽子が 1 増えるため

別解

保存則で放出粒子を逆算するルート。 崩壊式 で、質量数の保存 より 、電荷の保存 より —— はヘリウム核(α粒子)と分かる。

「反応式の上下(質量数・電荷)の保存」から放出粒子を逆算できる——放出粒子を暗記していなくても、保存則で決まる。核反応式は「上の数(質量数)と下の数(原子番号)がそれぞれ両辺で等しい」が鉄則である。

ポイント

  • α: 質量数−4・原子番号−2
  • β: 質量数不変・原子番号+1
  • 質量数と電荷の保存

よくある間違い

  • α崩壊で原子番号を4減らす
  • β崩壊で原子番号が減るとする
  • 質量数と原子番号を取り違える