物理 / 原子

加速された電子のド・ブロイ波長

★★ 標準物質波

問題

静止した電子を電位差 で加速した。この電子のド・ブロイ波長を求めよ。電子の質量 とする。

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加速のエネルギー保存 eV=½mv²=p²/2m から運動量 p=√(2meV) を出し、ド・ブロイ波長 λ=h/p に入れる。加速電圧が高いほど運動量が大きく、波長が短い(細かく見える)——電子顕微鏡の原理。

解答・解説

方針

加速でeV=p²/2m→p=√(2meV)。ド・ブロイ波長 λ=h/p=h/√(2meV)。加速電圧から波長を直接。電子顕微鏡の原理。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。加速(電場)→ 運動量 → ド・ブロイ波長」の流れである。エネルギー保存で運動量を出し、 に入れる。

① 運動量。 加速のエネルギー保存 より

② ド・ブロイ波長。

分母 だから

まとめ ——加速電圧が高いほど波長が短い()。(原子サイズ)——これが電子顕微鏡の原理である。可視光()では原子は見えないが、電子の物質波なら 1000 倍細かく見える。電圧を上げるほど波長が短くなり分解能が上がる(数万 V で原子が見える)。「粒子(電子)を波として使って、光より細かいものを見る」——ド・ブロイ波の実用の頂点である。質量分析器()と同じ「加速+運動量」の構造が、ここでも生きている。

より

別解

波長の公式を暗記して速算するルート。 電子を ボルトで加速したときのド・ブロイ波長は (近似式)。 なら ——一致。

この「」は電子回折・電子顕微鏡の見積もりの定番——加速電圧から波長が即座に出る。 なら約 (応用 a04)と覚えておくと便利である。

ポイント

  • λ=h/√(2meV)(加速電圧から波長)
  • λ∝1/√V(電圧で分解能)
  • 電子顕微鏡の原理

よくある間違い

  • p=√(2meV) の 2 や m を落とす
  • λ=√(2meV)/h と逆にする
  • 加速電圧と波長の関係を比例と誤る