物理 / 原子
光電効果の阻止電圧
問題
光電管に光を当てると光電子が飛び出し、電流が流れる。逆向きの電圧をかけていくと、ある電圧(阻止電圧) で電流が 0 になる。最大運動エネルギー の光電子が飛び出しているとき、阻止電圧を求めよ。 とする。
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阻止電圧は『最も速い光電子でもぎりぎり止まる電圧』——電子の運動エネルギー Kmax が、逆電圧による位置エネルギー eV0 とちょうど等しくなる。eV0=Kmax を V0 について解く。
解答・解説
方針
阻止電圧=最大運動エネルギーの光電子をちょうど止める電圧。eV0=Kmax。電気的な位置エネルギーで運動エネルギーを打ち消す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 阻止電圧は「最も速い光電子でもぎりぎり止まる電圧」——電子の運動エネルギーが、逆電圧の位置エネルギー でちょうど打ち消される条件である。
① 式を立てる。 最大運動エネルギーの電子がちょうど止まる:
② 解く。
まとめ 阻止電圧は、光電子の運動エネルギーを電圧で測る方法である()——電流計と電圧計だけで、ミクロな電子の運動エネルギーが分かる。 と組み合わせると 、すなわち - グラフの傾きから 、切片から が測れる(標準 s01 の - を - に置き換えただけ)。ミリカンの実験そのものである。「運動エネルギーを止める電圧で測る」という発想は、電位差計(電磁誘導の単元)の「電流を流さずに測る」ゼロ法とも通じる——量を直接でなく、つり合いで測る精密測定の思想である。
阻止電圧では最も速い光電子でも到達できない: より
別解
エネルギー保存で見るルート。 光電子は逆電圧の電場に逆らって進み、運動エネルギーを位置エネルギーに変えながら減速する。ちょうど の電子は、電極に到達する直前で速さ 0 になる(それ以上遅い電子はもっと手前で止まる)——だから電流が 0 になる。
「運動エネルギー → 電気的位置エネルギー」の変換(電場の単元の )がそのまま使われている——量子論で生まれた電子も、飛んだ後は電場中の普通の力学に従う。
ポイント
- eV0=Kmax(電圧で運動エネルギーを測る)
- eV0=hν−W で h と W が測れる
- つり合いで測る精密測定
よくある間違い
- V0=Kmax e と掛ける
- 阻止電圧を電源電圧と混同する
- e で割ることを忘れる