物理 / 円運動と万有引力

加速する電車内の振り子の張力

★★ 標準慣性力

問題

一定の加速度 で水平に加速する電車の天井から、質量 の小球を糸でつるしたところ、糸は鉛直から傾いて静止して見えた。(1) 傾きの角 について (2) 糸の張力 をそれぞれ求めよ。重力加速度の大きさを とする。

θa小球
加速する電車の天井からつるした小球。糸は鉛直から角 θ だけ傾いて静止して見える
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b07 の続きで、今度は張力まで求める。重力と慣性力の合力の大きさは三平方で出せる。9.8 と 7.35 の比が 4:3 になっていることに気づくと、合力は暗算になる。

解答・解説

方針

車内の立場では、重力 mg と慣性力 ma の合力(見かけの重力)と張力がつり合う。tanθ=a/g=0.75、T=m√(g²+a²)=0.40×12.25。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 車内の立場では、小球には重力 (下向き)と慣性力 (後ろ向き)がはたらき、その合力(見かけの重力)と張力がつり合う。合力の向きが糸の向き、大きさが張力である。

mgma見かけの重力Ta
車内の立場で見ると、重力 mg と慣性力 ma の合力(見かけの重力)に、糸の張力がつり合う

① 傾き。

② 張力。 見かけの重力の大きさは三平方で

(。)よって

まとめ 静止時の張力は だから、加速中は 1.25 倍に増えている。「加速する系では、重力が に強まって斜めに傾いたのと同じ」——見かけの重力という考え方は、エレベーターや回転系にもそのまま拡張できる。

(1) (2)

別解

地上から運動方程式で解くルート。 地上から見ると小球は加速度 で水平に加速中。水平: 、鉛直:

2 乗して足すと 、つまり 。割れば 。慣性力を使う・使わないは好みだが、2 乗和と比の両方が機械的に出るこの処理は覚えておく価値がある。

ポイント

  • 見かけの重力=g と a の合成
  • T=m√(g²+a²)、tanθ=a/g
  • 4:3:5(9.8:7.35:12.25)

よくある間違い

  • 張力を mg/cosθ で出そうとして cos の値を誤る(それでも合うが計算が重い)
  • 合力を g+a=17.15 と単純加算する
  • 傾く向きを進行方向側にする