物理 / 円運動と万有引力
摩擦力で回る物体の限界
問題
回転台の上、中心から の位置に物体を置く。物体と台の間の静止摩擦係数は である。台の角速度をゆっくり大きくしていくとき、物体が滑り出さずにいられる角速度の最大値を求めよ。重力加速度の大きさを とする。
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速く回すほど必要な向心力は増えるが、摩擦力には上限がある。「必要な力=摩擦の上限」となるときが限界。式を立てると質量 m が消えることにも注目しよう。
解答・解説
方針
向心力を出せるのは摩擦力だけ。必要な向心力 mrω² が最大静止摩擦 μmg を超えたら滑る。mrω²=μmg から ω=√(μg/r)。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 物体を円運動させている力は摩擦力(b08)。角速度を上げると必要な向心力 は 2 乗で増えるが、摩擦力は最大 までしか出せない。需要が供給の上限に達した瞬間が限界である。
① 限界の式。
が消えて
② 数値を入れる。
まとめ が消えるので、重い物体も軽い物体も同じ角速度で滑り出す。また だから、外側に置いた物体ほど先に滑る——回転する円盤の上の砂が外側から飛ばされていく様子が、この式に書かれている。
答
約 ()
別解
遠心力の立場で見るルート。 台と一緒に回る観測者には、外向きの遠心力 が見える。物体が静止していられるのは摩擦力がこれを支えられる間、つまり
等号が限界で 。慣性系(向心力の需要と供給)でも回転系(遠心力とのつり合い)でも、同じ式・同じ答えになる。
ポイント
- 摩擦力が向心力の供給源
- 限界: mrω²=μmg(m は消える)
- 外側ほど先に滑る(ω∝1/√r)
よくある間違い
- 摩擦力の向きを外向きにする(慣性系では中心向き)
- μmg と mrω² の大小の向きを逆にする
- √ を忘れて 24.5 rad/s とする