物理 / 電磁誘導と交流
コイルの誘導リアクタンス
問題
自己インダクタンス のコイルに、角周波数 の交流を加えた。(1) コイルの誘導リアクタンス を求めよ。 (2) 加えた交流電圧の実効値が のとき、流れる電流の実効値を求めよ。 とする。
ヒントを見る
コイルは交流に対して『抵抗のような働き』をする——それが誘導リアクタンス XL=ωL。周波数が高いほど電流変化が速く、自己誘導が強く妨げるので XL が大きい。電流は Ie=Ve/XL でオームの法則風に。
解答・解説
方針
誘導リアクタンス XL=ωL(コイルの交流に対する抵抗のような量)。周波数が高いほど大。オームの法則風に Ie=Ve/XL。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 コイルは交流に対して「抵抗のような働き」をする——それが誘導リアクタンス 。周波数が高いほど電流変化が速く、自己誘導が強く妨げるので が大きい。
① リアクタンス。
② 電流の実効値。 オームの法則の形で
まとめ リアクタンスは「交流での抵抗もどき」だが、抵抗と決定的に違うのはエネルギーを消費しないこと——コイルはエネルギーを蓄えては返す(半周期ごとに を出し入れ)ので、平均するとゼロ。 は「高周波を通しにくい」——直流()なら (ただの導線)、高周波なら大きな抵抗。この周波数依存が、フィルター回路(特定の周波数だけ通す)の基礎になる。電流は電圧より位相が 遅れる(コイルの性質)。
(1) (2)
別解
直流と高周波の極限で覚えるルート。 は (直流)で 0、(高周波)で ——コイルは直流を素通し・高周波を遮断する(「低い周波数を通す」チョークコイル)。コンデンサー(、次問)はちょうど逆で高周波を通す。
「コイルは低周波、コンデンサーは高周波を通す」——両者の周波数特性が逆であることを対で覚えると、フィルターの設計思想が見える。
ポイント
- XL=ωL(高周波ほど大)
- エネルギーを消費しない(蓄えて返す)
- コイルは低周波を通す
よくある間違い
- XL=L/ω と誤る
- 抵抗のように熱を消費すると考える
- 電流の位相を考慮しない(遅れる)