物理 / 電磁誘導と交流

RLC 直列回路のインピーダンス

★★★ 応用交流RLC回路

問題

抵抗 、誘導リアクタンス のコイル、容量リアクタンス のコンデンサーを直列につなぎ、実効値 の交流を加えた。(1) 回路のインピーダンスを求めよ。 (2) 流れる電流の実効値を求めよ。 (3) 共振(電流が最大)にするには、リアクタンスをどうすればよいか。

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コイルの電圧とコンデンサーの電圧は位相が正反対(180°ずれ)——だから足すのでなく差を取る(XL−XC)。それを抵抗と直角三角形で合成。共振は XL=XC のとき——差が消えて Z が最小になり電流最大。

解答・解説

方針

コイルとコンデンサーは位相が逆→リアクタンスは差 XL−XC。Z=√(R²+(XL−XC)²)。XL=XC で共振(Z=R 最小)。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 RLC の急所は「コイルとコンデンサーは位相が正反対(180°)」——だからリアクタンスは足さず を取る。それを抵抗と直角三角形で合成する。

① インピーダンス。

公式RLC 直列: (コイルとコンデンサーは逆位相で相殺)

(3:4:5 の直角三角形。)

② 電流。

③ 共振。 にすると

インピーダンスが最小になり、電流が最大(共振)になる。

まとめ コイル(電圧が電流より 90° 進む)とコンデンサー(90° 遅れる)は互いに 180° ずれ——だから電圧が打ち消し合い、 で完全に相殺する。共振周波数は 、すなわち から —— 回路の固有振動数(前問)と一致する。共振では回路が「抵抗だけ」のように振る舞い、その周波数の交流を最もよく通す——ラジオの選局はこの共振で特定の周波数の電波だけを拾っている。「 が相殺、 だけ残る」が RLC 共振の核心である。

(1) コイルとコンデンサーは位相が逆(180°)なので差を取る: (2) (3) にすると差が 0 で が最小になり、電流が最大(共振)

別解

電圧の内訳で共振を実感するルート。 電流 が流れると、。コイルとコンデンサーの電圧の差は 、抵抗と直角合成して ✓。

が電源の を超えている——共振近くではコイル・コンデンサー個別の電圧が電源電圧を超えうる(その分互いに打ち消す)。「個別の電圧は電源を超えられる」という交流の不思議を、数値で目撃できる。

ポイント

  • リアクタンスは差 XL−XC(逆位相)
  • Z=√(R²+(XL−XC)²)
  • XL=XC で共振(Z=R 最小・電流最大)

よくある間違い

  • XL+XC と足す
  • 共振で Z=0 とする(R が残る)
  • 電圧を単純和にして電源超過に気づかない