物理 / 電場と電位

電気力線の性質

★ 基礎電気力線

問題

電気力線について、次の各文の正誤を判定し、誤りは訂正せよ。(ア) 電気力線は負電荷から出て正電荷に入る。 (イ) 2 本の電気力線が交わることがある。 (ウ) 電気力線が密なところほど電場が強い。 (エ) 電気力線の接線の向きが、その点の電場の向きを表す。

ヒントを見る

電気力線は「正の試し電荷を置いたら動かされる向き」をつないだ線。もし 2 本が交わったら、その点の電場の向きはどうなってしまうか——矛盾から「交わらない」が導ける。

解答・解説

方針

力線は正→負、交わらない(向きの一意性)、密度=強さ、接線=向き。理由ごと覚える。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 電気力線は電場を目で見るための作図の約束である。性質はすべて「各点の電場はただ 1 つの向きと大きさを持つ」ことから理屈で出る——丸暗記でなく理由ごと持つ。

① 判定。

  • (ア) 誤り。力線は正電荷から出て負電荷に入る(正の試し電荷が押される向き)
  • (イ) 誤り決して交わらない——交点では接線が 2 本引け、「その点の電場の向きが 2 つある」ことになって矛盾する
  • (ウ) 正しい。力線の密度が電場の強さを表す(点電荷の近くほど密=強い)
  • (エ) 正しい。各点での接線の向きが電場の向きである
+
正負の点電荷の電気力線。正から出て負に入り、決して交わらない

まとめ 「接線=向き、密度=強さ、正から負へ、交わらない」——4 点セットで力線は読み切れる。等電位面(標準)と組み合わせると「力線⊥等電位面」も加わり、電場の地図が完成する。作図問題・正誤問題の定番なので、(イ)の背理法の理由まで言えるようにしておく。

(ア) 誤り: 正電荷から出て負電荷に入る (イ) 誤り: 決して交わらない(交点では電場の向きが 2 つになり矛盾) (ウ) 正しい (エ) 正しい

別解

等高線の類推で覚えるルート。 山の地図で、水が流れる向き(最大傾斜の向き)を描いた線が力線、等高線が等電位面に対応する。水の流れ道が交差しないこと、等高線が混んでいる急斜面ほど流れが速いこと——地図の直感がそのまま電場に翻訳できる。

「電位=標高、電場=斜面の傾き」というこの対応は、次の電位の学習でそのまま本物になる。

ポイント

  • 接線=向き、密度=強さ
  • 正から出て負に入る
  • 交わらない(向きの一意性)

よくある間違い

  • 向き(正→負)を逆に覚える
  • 交わらない理由を言えない
  • 力線を電荷の軌道と誤解する