物理 / 電場と電位

一様電場中の放物運動

★★★ 応用電場放物運動

問題

強さ の一様な下向きの電場の中に、質量 、電荷 の小球を、水平に速さ で打ち出した(重力は無視する)。(1) 小球の加速度 (2) 水平距離 進む間の時間と、その間の落下量 (3) そのときの速度の鉛直成分 を求めよ。

3.0 m/sE(下向き)q=+2.0 μC・m=4.0×10⁻⁴ kg
一様な下向き電場の中へ、水平に打ち出す
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力は一定(一様電場×一定電荷)——つまりこれは「重力の代わりに電気力で落ちる」放物運動である。g を qE/m に置き換えて、力学の水平投射の手順をそのままなぞればよい。

解答・解説

方針

qE/m の等加速度=重力場の g を qE/m に差し替えた放物運動。水平等速+鉛直等加速度の分解。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 一様電場中の荷電粒子は一定の力 を受ける——「重力 を電気力 に差し替えた放物運動」である。力学の水平投射の完全な再放送として解ける。

① 加速度。

② 時間と落下量。 水平は等速:

鉛直は初速 0 の等加速度:

③ 鉛直速度。

x [m]y [m]O0.10 m 落下0.60
軌道は放物線。水平 0.60 m で 0.10 m 落ちる

まとめ水平は等速、鉛直は等加速度、時間 が共通の蝶番」——水平投射の 3 点セットがそっくり使えた。ブラウン管・インクジェットプリンター・質量分析器の偏向部は、みなこの「電気の放物運動」で荷電粒子の向きを曲げている。電子なら が桁違いに大きく、同じ電場で猛烈に曲がる——比電荷がここでも主役である。

(1) (下向き) (2) 秒、 (3)

別解

エネルギーで vy を検算するルート。 落下量 の間に電場がした仕事は 。これが鉛直方向の運動エネルギー:

運動学()とエネルギー()の二重検算——力学で磨いた検算術が電気でもそのまま機能する。

ポイント

  • g→qE/m の差し替え
  • 水平等速+鉛直等加速度(t が蝶番)
  • 偏向装置の原理

よくある間違い

  • 水平方向にも力があるとする
  • qE をそのまま加速度にする(m で割る)
  • t を鉛直の式から出そうとする