物理基礎 / 仕事と力学的エネルギー
滑車でつながれた2物体の速さ
問題
軽い定滑車に軽い糸をかけ、両端に質量 の物体 A と質量 の物体 B をつるして静かに放した。摩擦・空気抵抗は無視でき、重力加速度の大きさを とする。A が 下がったときの、2 物体の速さを求めよ。
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A が 1.0 m 下がると B は 1.0 m 上がる。2 物体は同じ速さで動く。系全体で「失った位置エネルギー=得た運動エネルギー(と B の位置エネルギー増加)」とおこう。
解答・解説
方針
A が下がり B が同じだけ上がる。系全体の力学的エネルギー保存: A の位置エネルギー減少=B の位置エネルギー増加+2 物体の運動エネルギー。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 2 物体をまとめて 1 つの系と見る。糸の張力は内部の力で、系全体のエネルギーには顔を出さない(A にする仕事と B にする仕事が打ち消す)。だから系全体で力学的エネルギーが保存する。
A が 下がると、糸でつながった B は 上がり、2 物体は同じ速さ で動く。
① エネルギー保存を立てる。
A が失った位置エネルギーが、B が得た位置エネルギーと、2 物体の運動エネルギーに変わる。
② 速さを求める。
まとめ 駆動するのは A と B の重さの差()で、動かされるのは両方の質量の和()。前単元では運動方程式を連立してこの系を解いたが、エネルギーなら張力を一度も書かずに速さが出る。ただし「速さ」でなく「加速度」や「張力」が知りたいなら、運動方程式の出番になる — 目的に応じた使い分けだ。
別解
運動方程式+公式で解くルート(前単元との接続)。 前単元の結果 。等加速度で 動いたときの速さは
エネルギー保存と同じ答え。加速度を出す運動方程式ルートと、速さを直接出すエネルギールート、どちらも一致することを確かめておく。
ポイント
- 2 物体を 1 つの系と見れば力学的エネルギー保存
- 駆動は重さの差、動くのは質量の和
- 速さはエネルギーで、加速度・張力は運動方程式で
よくある間違い
- 運動エネルギーを片方の物体だけで計算する(A と B 両方が動く)
- B の位置エネルギー増加を引き忘れる(A の減少がすべて運動エネルギーになるわけではない)
- 2 物体の速さが違うと考える(糸でつながり同じ速さ)