物理基礎 / 仕事と力学的エネルギー
仕事の原理(動滑車)
問題
1 つの動滑車を使って、質量 の荷物を高さ までゆっくり引き上げる。滑車と糸の質量、摩擦は無視できる。重力加速度の大きさを とする。
(1) 荷物を持ち上げるのに必要な仕事を求めよ。
(2) 糸を引く力の大きさと、糸を引く距離を求めよ。
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動滑車を使うと小さい力で持ち上げられるが、そのぶん長く引く必要がある。仕事そのものは道具で得しないのがポイント。
解答・解説
方針
動滑車は力を半分にするが、引く距離は 2 倍になる。仕事(力×距離)は道具を使っても変わらない(仕事の原理)。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 道具(滑車・てこ・斜面)を使うと力は小さくできる。でも、そのぶん動かす距離が長くなる。掛け算した仕事は、道具を使っても使わなくても同じ — これが仕事の原理だ。
重要仕事の原理: 道具を使っても、必要な仕事の総量は変わらない
① 必要な仕事。
荷物を高さ 持ち上げる仕事は、道具によらず
② 引く力と距離。
動滑車 つでは、荷物を 本の糸で支えるので、引く力は重さの半分。
力が半分なら、同じ仕事 をするには距離が 倍必要。
(荷物が 上がるのに糸を 引く、と直接考えてもよい。)
まとめ 「力で得した分だけ、距離で損する」。楽をしても仕事の総量はごまかせない、というのが物理の一貫した主張だ。斜面で重い物を押し上げるのも、てこで持ち上げるのも、みな同じ原理で説明できる。
答
(1) (2) 引く力 、引く距離
別解
距離の関係から先に考えるルート(苦手な人向け)。 動滑車では、荷物が 上がるとき、両側の糸がそれぞれ ずつ縮む必要があるので、手は 引く。
仕事は道具によらず だから、引く力は 。「距離が 2 倍 → 力は半分」を、糸の動きから納得してから力を逆算する順序だ。
ポイント
- 道具は力を減らすが距離が増える
- 仕事の総量は道具によらず一定(仕事の原理)
- 動滑車 1 つ: 力が半分、距離が 2 倍
よくある間違い
- 動滑車で仕事も半分になると考える(仕事は変わらない。力だけ半分)
- 引く距離を荷物と同じ 2.0 m とする(力が半分なので距離は 2 倍)
- 引く力を mg=98 N とする(2 本の糸で支えるので半分)