物理基礎 / 仕事と力学的エネルギー

仕事率一定で加速する(仕事とエネルギーの融合)

★★★ 応用仕事率運動エネルギーエネルギーの原理

問題

質量 の自動車が、水平な直線道路を出発する。エンジンは一定の仕事率 で仕事をし続ける。走行の抵抗は無視できるものとする。

静止した状態から出発して 後の速さを求めよ。

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仕事率が一定なら、時間 t の間にする仕事は W=Pt(仕事率×時間)。抵抗がないので、この仕事がまるごと運動エネルギーになる。

解答・解説

方針

仕事率一定なので、時間 t の間にした仕事は W=Pt。抵抗がなければこの仕事が全部運動エネルギーになる。Pt=½mv²。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「仕事率一定」がこの問題の鍵だ。仕事率は 秒あたりの仕事だから、時間 の間にした仕事は単純に (仕事率 × 時間)。

抵抗がなければ、この仕事はすべて運動エネルギーになる(エネルギーの原理)。

① した仕事。

なので

② 運動エネルギーから速さ。

300 kJ10 秒間の仕事(Pt)300 kJ運動エネルギー運動エネルギー
仕事率一定なので 10 秒間の仕事は Pt=300 kJ。抵抗がなければ全部が運動エネルギーになる

まとめ 注意すべきは、力が一定ではないこと。仕事率一定()だと、速くなるほど力 は小さくなる。だから加速度は一定でなく、v-tグラフは直線にならない。「仕事率一定」と「力一定」はまったく違う運動を生む。それでもエネルギーの原理()を使えば、力の変化を追わずに速さが出せるのが強みだ。

別解

単位を整理してから代入するルート(ミス防止)。 まず と直しておく。 で仕事

運動エネルギー より

キロ(k)を先に処理しておくと、 の指数計算で桁を間違えにくい。kW を W に直す一手間が、この種の問題の事故を防ぐ。

ポイント

  • 仕事率一定 → 仕事 W=Pt
  • 抵抗なし → Pt=½mv²
  • 仕事率一定は力一定と違う(力は速さとともに減る)

よくある間違い

  • kW を W に直さず 30 のまま計算する(30 kW=30000 W)
  • 仕事率を力とみなして運動方程式で解こうとする(P は力ではない)
  • 力が一定だと思い加速度一定で解く(仕事率一定では加速度は変化する)