物理基礎 / 熱とエネルギー
氷が一部だけ融ける
問題
℃ の水 に、 ℃ の氷 を入れた。外部との熱の出入りはないとする。氷の融解熱を 、水の比熱を とする。
(1) 氷はすべて融けるか。融ける氷の質量を求めよ。
(2) 最終的な全体の温度を求めよ。
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水が 0℃ まで下がると出せる熱には限りがある。それで氷を全部融かせるか、まず比べよう。足りなければ氷は残り、温度は 0℃ のまま。
解答・解説
方針
まず「水が 0℃ まで下がって出せる熱」と「氷を全部融かすのに要る熱」を比べる。前者が小さければ氷は一部だけ融け、平衡温度は 0℃。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 ここが落とし穴。氷が全部融けると決めつけてはいけない。まず「水が出せる熱」と「氷を全部融かすのに要る熱」を比べる。
① どちらが大きいか比べる。
- 水が ℃ → ℃ で出せる熱:
- 氷 を全部融かすのに要る熱:
。水が出せる熱では、氷を全部は融かせない。
② 融ける氷と最終温度。
水が出した で融ける氷は
氷が残っている(氷と水が共存する)ので、温度は ℃ のまま。
まとめ 氷が残る限り、系の温度は ℃ に固定される(氷と水が共存する温度)。「全部融ける」と仮定して計算すると負の温度など変な答えが出る — そのときは仮定が誤りで、実際は一部融解・平衡 ℃ だ。まず熱量を比べる、が鉄則。
答
(1) 一部だけ融ける。融ける氷は (2) ℃
別解
仮に全部融けると置いて矛盾を見るルート(検算)。 氷が全部融けると仮定すると、氷側が要る熱は 以上。でも水が出せるのは最大 。全然足りない。
この矛盾(必要な熱 ≫ 出せる熱)が「全部は融けない」ことの証拠。矛盾が出たら仮定を捨て、「氷が残る=平衡 ℃」に切りかえる。物理では、仮定して矛盾を出す検算がよく効く。
ポイント
- まず「出せる熱」と「融かすのに要る熱」を比べる
- 氷が残れば温度は 0℃ で固定
- 全部融けると仮定→矛盾なら一部融解
よくある間違い
- 氷が全部融けると決めつけて計算し、負の温度が出る
- 融ける氷の質量を求めず全体を一様に扱う
- 氷が残っているのに 0℃ でない平衡温度を出す