物理基礎 / 熱とエネルギー
水をすべて蒸発させる熱
問題
℃ の水 を、 ℃ の水蒸気にするのに必要な熱量を求めよ。水の蒸発熱を とする。また、この熱量は同じ水を ℃ から ℃ まで上げる熱量()の何倍か。
ヒントを見る
水が水蒸気になる間、温度は 100℃ のまま。この状態変化に使う熱は蒸発熱×質量。温度を上げる熱と比べてみよう。
解答・解説
方針
蒸発(液体→気体)も状態変化なので Q=(蒸発熱)×(質量)。温度は 100℃ のまま。温度上昇の熱と比べて潜熱の大きさを実感する。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 沸騰も融解と同じ状態変化。 ℃ の水が水蒸気になる間、温度は ℃ のままで、加えた熱は蒸発の潜熱に使われる。
① 蒸発に必要な熱量。
② 温度上昇の熱と比べる。
℃ → ℃ に上げる熱 に対して
まとめ 蒸発熱 は融解熱 の約 倍で、状態変化の中でも特に大きい。汗が蒸発するとき体から大量の熱を奪う(打ち水が涼しいのも同じ)のは、この大きな蒸発熱のためだ。沸騰の平坦部がグラフで一番長いのもこれで説明できる。
答
、約 倍
別解
熱を全部温度上昇に回したら、と考えるルート。 もし を水 の温度上昇だけに使えたら、 も上がる計算になる。
つまり「 の水を蒸発させる」のは「その水を 以上熱する」のと同じ大きさの熱。潜熱がいかに巨大かが、この置きかえで直感できる。
ポイント
- 蒸発も状態変化: Q=蒸発熱×質量、温度は 100℃ 一定
- 蒸発熱(2260)は融解熱(336)の約 7 倍
- 汗・打ち水が涼しいのは大きな蒸発熱のため
よくある間違い
- 蒸発中に温度が上がると思う(100℃ で一定)
- 蒸発熱の計算に比熱や ΔT を混ぜる
- 蒸発熱と融解熱を取り違える