物理基礎 / 熱とエネルギー
熱量の保存で比熱を求める
問題
℃ に熱した金属 を、 ℃ の水 の中に入れてかき混ぜたところ、全体が ℃ で一定になった。容器の熱容量と外部への熱の逃げは無視できる。水の比熱を として、金属の比熱を求めよ。
ヒントを見る
熱い金属が失った熱を、冷たい水が受け取る。それぞれの温度変化(金属 75 K 下がる、水 5 K 上がる)で mcΔT を書き、等しいとおこう。
解答・解説
方針
熱量の保存:金属が失う熱量=水が得る熱量。金属の温度変化は 100→25、水は 20→25。式を立てて比熱について解く。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 熱い金属を水に入れると、金属が失った熱を水がそっくり受け取る(容器・外部への逃げは無視)。失う熱=得る熱、で式を立てる。
重要熱量の保存: (金属が失う熱)=(水が得る熱)
① 温度変化を確認する。
金属は ℃ → ℃ で 下がる。水は ℃ → ℃ で 上がる。
② 保存の式を立てる。
金属の比熱を とすると
③ c について解く。
まとめ 平衡温度が水寄り( ℃、 ℃ に近い)なのは、水の方が「熱をためる力」(熱容量 )が大きいから。金属の熱容量 に対し、水は と桁違いだ。平衡温度は熱容量の大きい方に近づく。
答
別解
熱容量の比で読むルート(得意な人向け)。 平衡温度が両者の間で、温度変化の比は熱容量の逆比になる。金属 :水 なので、熱容量は 。
水の熱容量 の が金属の熱容量。比熱は 。温度変化の比から熱容量の比が読めると見通しがよい。
ポイント
- 熱量の保存: 失う熱=得る熱
- 平衡温度は熱容量(mc)の大きい方に近づく
- 温度変化の比=熱容量の逆比
よくある間違い
- 金属と水の温度変化を取り違える(金属は下がる 75 K、水は上がる 5 K)
- 平衡温度を単純平均にする(質量も比熱も違うので中点でない)
- 水の比熱を金属側に使ってしまう