物理基礎 / 熱とエネルギー

摩擦熱で水を温める

★★★ 応用熱と仕事運動エネルギー

問題

速さ で運動していた質量 の物体が、水中で止まった。物体の運動エネルギーがすべて熱に変わり、まわりの水を温めたとする。水の質量を 、比熱を として、水の温度上昇を求めよ。

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物体が止まる=運動エネルギーが全部熱になる。½mv² を計算し、それを水の温度上昇 mcΔT に等しくおく。

解答・解説

方針

物体の運動エネルギー ½mv² が熱に変わる。それを水の mcΔT に等しくおく。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 物体が水中で止まる = 運動エネルギーが摩擦で熱に変わる(前単元の「摩擦熱」)。その熱が水を温める。運動エネルギー = 水が得る熱、でつなぐ。

運動E 100止まる前水の熱 100止まった後
物体の運動エネルギー 100 J がすべて熱に変わり、水を温める(温度上昇は約 0.48 K)

① 運動エネルギー(=熱量)。

② 水の温度上昇。

まとめ もの運動エネルギーが熱に変わっても、水温は ほどしか上がらない。ここでも水の大きな比熱が効いている。前単元では「摩擦で力学的エネルギーが失われる」と学んだが、失われたのではなく熱に姿を変えた。ここまで含めればエネルギーは完全に保存する — これがエネルギー保存則の最終形だ。

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別解

エネルギーの形の変化を追うルート。 運動エネルギー()→ 摩擦熱()→ 水の内部エネルギーの増加()。形は変わっても量は のまま。

その が水 を温めると 。前単元の「力学的エネルギーは保存しない」は「熱まで数えれば保存する」に更新される。

ポイント

  • 運動エネルギー ½mv² が熱に変わる
  • 失われたのでなく熱に姿を変えた(全体は保存)
  • 水の比熱が大きく温度上昇はわずか

よくある間違い

  • ½ を忘れて運動エネルギーを 200 J とする
  • 物体の質量(kg)と水の質量(g)を混同する
  • エネルギーが消えたと考える(熱になって保存)