物理基礎 / 熱とエネルギー
摩擦熱で水を温める
問題
速さ で運動していた質量 の物体が、水中で止まった。物体の運動エネルギーがすべて熱に変わり、まわりの水を温めたとする。水の質量を 、比熱を として、水の温度上昇を求めよ。
ヒントを見る
物体が止まる=運動エネルギーが全部熱になる。½mv² を計算し、それを水の温度上昇 mcΔT に等しくおく。
解答・解説
方針
物体の運動エネルギー ½mv² が熱に変わる。それを水の mcΔT に等しくおく。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 物体が水中で止まる = 運動エネルギーが摩擦で熱に変わる(前単元の「摩擦熱」)。その熱が水を温める。運動エネルギー = 水が得る熱、でつなぐ。
① 運動エネルギー(=熱量)。
② 水の温度上昇。
まとめ もの運動エネルギーが熱に変わっても、水温は ほどしか上がらない。ここでも水の大きな比熱が効いている。前単元では「摩擦で力学的エネルギーが失われる」と学んだが、失われたのではなく熱に姿を変えた。ここまで含めればエネルギーは完全に保存する — これがエネルギー保存則の最終形だ。
答
約 ()
別解
エネルギーの形の変化を追うルート。 運動エネルギー()→ 摩擦熱()→ 水の内部エネルギーの増加()。形は変わっても量は のまま。
その が水 を温めると 。前単元の「力学的エネルギーは保存しない」は「熱まで数えれば保存する」に更新される。
ポイント
- 運動エネルギー ½mv² が熱に変わる
- 失われたのでなく熱に姿を変えた(全体は保存)
- 水の比熱が大きく温度上昇はわずか
よくある間違い
- ½ を忘れて運動エネルギーを 200 J とする
- 物体の質量(kg)と水の質量(g)を混同する
- エネルギーが消えたと考える(熱になって保存)