物理基礎 / 熱とエネルギー

落下の繰り返しで水を温める

★★★ 応用熱と仕事ジュールの実験

問題

質量 のおもりを高さ から落下させ、その位置エネルギーで羽根車を回して水をかき混ぜる操作を、 回繰り返した。位置エネルギーがすべて水の温度上昇に使われたとする。水の質量を 、比熱を 、重力加速度を として、水の温度上昇を求めよ。

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1 回の落下で得られる位置エネルギーは mgh。20 回ぶんの合計が、水を温める熱になる。

解答・解説

方針

1 回の位置エネルギー mgh を 20 回分にする。合計の力学的エネルギーが水の熱 mcΔT に等しいとおく。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 ジュールの実験の定量版。 回の落下で位置エネルギー が熱に変わり、それを 回繰り返す。合計の力学的エネルギー = 水が得る熱、でつなぐ。

10 kg2.0 m 落下×20回水 1000 g
おもりの落下(mgh)を 20 回繰り返し、その力学的エネルギーで水を温める

① 合計の位置エネルギー(=熱量)。

② 水の温度上昇。

まとめ 回も落として、水温はわずか しか上がらない。力学的エネルギーを熱に変えても、水の大きな比熱の前では温度上昇はごくわずか。ジュールは、この小さな温度変化を精密に測って「仕事と熱が同じエネルギー」を実証した。数値の小ささ自体が、実験の難しさと水の比熱の大きさを物語る。

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別解

単位質量あたりで見るルート(検算)。 上げるには 要る。手に入る熱は で、これは に少し足りない。

だから と、計算前に 未満だと見当がつく。必要な熱と得られる熱を先に比べると、答えの大きさを予測できる。

ポイント

  • 1 回の位置エネルギー mgh を回数ぶん合計
  • 合計の力学的エネルギー=水が得る熱
  • 水の比熱が大きく、温度上昇はごくわずか

よくある間違い

  • 20 回を掛け忘れて 1 回分で計算する
  • 質量の単位(おもり kg・水 g)を混同して mcΔT の桁を誤る
  • 位置エネルギーの一部が消えると考える(すべて熱になる設定)