物理基礎 / 熱とエネルギー

氷を温めて融かす(多段階)

★★★ 応用潜熱比熱多段階

問題

℃ の氷 に熱を加えて、 ℃ の水にした。氷の比熱を 、氷の融解熱を とする。加えた熱量の合計を求めよ。

ヒントを見る

熱の使われ方が途中で変わる。まず氷の温度を 0℃ まで上げ、次に 0℃ で融かす。この 2 つを別々に計算して足そう。

解答・解説

方針

2 段階に分ける:①氷を −20℃ から 0℃ まで温める(比熱)、②0℃ で氷を融かす(融解熱)。それぞれの熱量を足す。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 ℃ の氷を ℃ の水にするには、熱の使われ方が途中で変わる。まず氷の温度を上げ( ℃ → ℃)、 ℃ に達したら今度は融解に使われる。この 段階を別々に計算する。

加えた熱温度O氷を温める融解(0℃ 一定)−200
−20℃ の氷を 0℃ の水へ。①氷を温める(2100 J)②融解(16800 J)の 2 段階

① 氷を温める(比熱)。

② 氷を融かす(潜熱)。

③ 合計。

まとめ グラフで見ると「氷を温める傾いた区間」+「 ℃ の平坦部」の合計。温度が変わる区間は 、温度が一定の区間は潜熱、と使い分ける。多段階の熱量計算は、この つの区別を段ごとに正しく選ぶのがすべてだ。氷の比熱()は水()の半分である点にも注意(氷と水は別の比熱)。

別解

熱量の内訳を割合で見るルート(理解の確認)。 全体 のうち、氷を温める分は (約 )、融かす分は (約 )。

ほとんどが融解の潜熱だとわかる。 の温度上昇より、 ℃ での状態変化の方がはるかに多くの熱を食う。潜熱の大きさが割合でも見える。

ポイント

  • 温度が変わる区間は mcΔT、一定の区間は潜熱
  • 多段階は段ごとに正しい式を選ぶ
  • 氷の比熱(2.1)と水の比熱(4.2)は別物

よくある間違い

  • 氷の比熱に水の 4.2 を使う(氷は 2.1)
  • 融解の潜熱を忘れて温度上昇分だけ計算する
  • 融解中の温度変化を計算に入れてしまう(0℃ 一定)