数学B / 漸化式と数学的帰納法

フィボナッチ数列の一般項(ビネの公式)

実戦編漸化式特性方程式無理数一般項単元横断

問題

フィボナッチ数列 の一般項を求めよ。

ヒントを見る

の特性方程式は を決める。

解答・解説

方針

3項間漸化式の特性方程式 を解き、 とおいて初期条件で を決める。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 3項間漸化式 の一般項は、等比数列 を試すのが出発点だ。

を代入すると (特性方程式)。この2解 が「素材の等比数列」になる。

一般項は の形。あとは初期条件 で係数 を決めるだけだ。

定理 項間漸化式 の特性方程式

① 特性方程式を解く。 、すなわち の解は ② 一般項の形。 とおく。 を代入(あるいは を使う)して を決める。 に注意して解くと 。よって

まとめ 項間漸化式は特性方程式の 解のべきの線形結合。フィボナッチでは黄金比 とその共役 (ビネの公式)。整数列に無理数が現れるが、 の項と合わさって必ず整数になる。漸化式・無理数の融合。

発展 — 一歩先へ。 なので 。だから に最も近い整数で表せる。同じ「消える項」の構造は、 のようなフィボナッチ恒等式や、リュカ数列(初期値違い)にも共通する。

特性方程式 の解 を使い、

別解

別解 — 「最も近い整数」で捉える(得意な人向けの高い視点)。 ビネの公式 で、 は絶対値が 未満。だから が大きいほど に近づく。

つまり にごく近い。実際、両者の差は なので

たとえば を四捨五入して

無理数だらけの式が、四捨五入ひとつで整数のフィボナッチ数を返す。 という「消える項」の存在が、この便利な近似を保証している。

ポイント

  • 特性方程式 の解が黄金比 とその共役
  • 、初期条件で
  • (ビネの公式)。

よくある間違い

  • 特性方程式を などと立式し、解 を誤る( から )。
  • 初期条件の添字を取り違える( を使うなら定義に注意)。
  • を求めた後、 が分母に残る形を「整数にならないから間違い」と誤解する(各 の項と合わさり整数になる)。