数学B / 漸化式と数学的帰納法

等差数列と見抜く

★ 基礎漸化式等差数列

問題

で定まる数列 の一般項を求めよ。

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差が一定、という条件そのものが数列の名前を教えてくれる。名前が分かれば公式どおり。

解答・解説

方針

は「差がつねに 」、つまり公差 の等差数列。初項 、公差 の一般項を書く。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 差が、いつでも で一定。

「差が一定」の数列を、何と呼んだか。 等差数列だ。

と書き直せば、いつもの形になる。

表現が変わっても、中身は同じ。 漸化式は

と、 通りの書き方をされる。移項しただけである。

「差の形で来たら、まず移項してみる」 — 見慣れた顔に戻せば、あとは公式に乗せるだけだ。

公式 が一定なら等差数列(その値が公差)

① 型を見抜く。 (差が一定)なので、公差 の等差数列。

② 一般項を書く。 初項 、公差

まとめ:漸化式が「差 = 一定」の形なら等差数列と即断できる。公差はその一定値。型さえ見抜けば公式に入れるだけだ。

発展 — 一歩先へ。 「差をとる」という操作は、数列の次数を 下げる

実験してみよう。 数列 ( 次式)の差をとる。

回の差で、定数になった。

では、 次式ならどうか。 で試す。

回の差で、定数。

次式 なら

回の差で、定数()。

規則が見えた。

これは実用的な武器になる。

数表だけ与えられて「一般項を求めよ」と言われたとき、差を何回とれば定数になるかを調べれば、次数が分かる。

例。 の一般項は?

回で定数 → 次式。

と置いて、 点を代入すれば決まる( になる)。

この技法を階差法という。 ニュートンが補間公式として体系化したもので、数表から法則を見つける古典的な方法だ。

差をとると次数が下がり、和をとると次数が上がる。 微分と積分の関係と、まったく同じ構造である。

離散の世界の微積分 — それが数列の差と和なのだ。

別解

等差数列を、「階差型の特別な場合」として解く。

階差型の公式は、こうだった。

この問題では — 定数だ。

個足すのだから

公式と同じ答え ✓

ここで気づいてほしい。

これは、等差数列の一般項の公式そのものだ。

つまり、等差数列の公式は、階差型の公式で 定数とした場合にほかならない。

なぜ差を足し上げると元に戻るのか。 実際に並べてみよう。

隣どうしが打ち消し合う。

残るのは両端だけ。 望遠鏡を畳むように、途中がすべて消える。

これが階差型の公式の正体である。

この視点の価値。 等差・等比・階差を、バラバラの公式として覚える必要がなくなる。

「差が一定 → 等差」も「差が の式 → 階差型」も、 つの原理( 差を足し上げれば元に戻る)の現れだと分かる。

公式が つあるのではない。原理が つあるだけだ。

ポイント

  • 差が一定 → 等差数列(その値が公差)。

よくある間違い

  • を「 倍」と読み違え、等比としてしまう。引き算は差、割り算が比
  • としてしまう( になる)。初項に足す回数は
  • 公差 と初項 を取り違えて とする。 に代入して初項に戻るかを必ず確かめる