数学B / 漸化式と数学的帰納法
漸化式から項を求める
問題
、 で定まる数列 の第 項 を求めよ。
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一般項は要らない。漸化式に を順に入れて、第 項まで芋づる式に計算すればよい。
解答・解説
方針
一般項を求めなくても、漸化式に順に代入すれば項が出る。 から と つずつ計算する。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 聞かれているのは ひとつだけだ。
一般項を求める必要はない。
漸化式は「次の項の作り方」なのだから、 から順に 回進めば に着く。
式を解くより、手を動かすほうが速い。
「漸化式 一般項を求めるもの」と決めつけない。有限個でよいなら、逐次計算で足りる。 この割り切りも、立派な判断である。
注意は 点だけ。 の は、毎回変わる。 を作るときは 、 を作るときは — 添字を取り違えないことだ。
に を順に入れる。
よって 。
まとめ:「第 項だけ」なら、一般項を求めるより順に代入するのが速い。 の に、 を出すときは 、 は 、と正しく合わせるのがポイント。
発展 — 一歩先へ。 この数列 には、おいしい正体がある。
ケーキを直線で切る問題。
丸いケーキを、まっすぐ 回切ると 切れ。 回切ると、うまく切れば 切れ。 回では?
回目の切り口と平行に切ると 切れにしかならない。だが、すでにある 本の切り口を両方またぐように切ると 切れになる。
回切ったときの最大の切れ数を とすると
この問題の数列と、ぴったり同じだ。
なぜ漸化式が同じになるのか。
本目の直線を引くとき、既にある 本すべてと交わるように引くのが最大だ。すると新しい直線は 個の交点で区切られ、 個の区間に分かれる。
その 個の区間が、それぞれ既存の領域を つずつ 分割する。
「 本目を引くと、領域は 個増える」 — これがこの問題の の正体である。
回切れば、最大 切れ。
同じ漸化式が、まったく違う問題から現れる。 これが数学の面白いところだ。「 ずつ増える量を足していく」という構造さえ同じなら、ケーキだろうと数列だろうと、答えは同じ式になる。
構造が同じなら、答えも同じ。 数学が"抽象"を大事にするのは、 つ解けば全部解けるからである。
別解
一般項を求めてから、 を代入する。
遠回りに見えるが、「第 項は?」と聞かれたら、こちらが必要になる。
① 階差型として解く。
階差は 。 で
② 検算する。
逐次計算と同じ答え。
この一般項の中身を見てみよう。
これは三角数だ。 点を三角形に並べたときの個数である。
つまり
数列そのものを書き出すと
差が と ずつ増える数列である。
どちらを使うか、の判断。
- だけ → 逐次計算( 回の足し算で終わる)
- が欲しい → 一般項( 回足すのは現実的でない)
逐次計算なら 回。一般項なら 行。
「小さい なら手を動かす、大きい なら式を作る」 — この使い分けが、漸化式との正しい付き合い方だ。
ポイント
- 特定の項は順に代入して求める。
- の値を各ステップで正しく合わせる。
よくある間違い
- を作るときに を代入してしまう( を計算することになる)。 を作るのは のとき
- の を定数だと思い込み、毎回同じ数を足してしまう。足す量は と変わる
- を「 番目」と数え、 回でなく 回足してしまう。 から までの矢印は 本