数学B / 統計的な推測

母平均の信頼区間

★★ 標準推定信頼区間

問題

母標準偏差 の母集団から大きさ の標本を抽出したところ、標本平均は であった。母平均 に対する信頼度 の信頼区間を求めよ。ただし信頼度 では を用いる。

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信頼区間は『標本平均 ± 幅』の形。幅は (標本平均の標準偏差)。まず標本平均の標準偏差を計算しよう。

解答・解説

方針

母平均の信頼区間は 。標本平均 を入れる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 標本平均 が得られた。母平均 そのものは分からない — が、「 がこのあたりにいる」と幅で答えることはできる。それが信頼区間だ。

信頼度 の公式は

部品は つ。標本平均 、ばらつきの単位 、そして に対応する係数 。代入して

定理母平均の信頼度 の信頼区間:

① 標準誤差を出す。

② 信頼区間を計算する。

xyO-1.961.96
標本平均の分布。中央±1.96(95%)の範囲が信頼区間に対応

まとめ:信頼区間は「標本平均を中心に、 標準誤差」。信頼度 は「この区間が母平均を含む確率が 」という意味。標準誤差 を正しく出すのがカギだ。

発展 — 一歩先へ。 区間の幅は 。幅を半分にしたければ 倍 — つまり標本を 倍( 個)集める必要がある。「精度は でしか買えない」という標本平均の性質が、そのまま調査コストの見積もり式になる。

信頼度を に上げると係数は 、区間は広がる。「自信を持ちたければ幅を広く、幅を絞りたければ自信を下げるか標本を増やす」— 信頼度・幅・標本数の三すくみが、この 本の式に収まっている。

別解

公式の がどこから来るか — 前の問題(標本平均の分布)から不等式を裏返すだけで導ける。

標本平均 に従う()。正規分布では の確率で に収まるから

ここで絶対値の不等式 を読み替える。「 から 以内」と「 から 以内」は、同じことを主語を替えて言っただけだ。

観測値 を入れて — 公式と同じ区間が、意味つきで出てきた。

「信頼区間 標本平均の届く範囲を、母平均の側から見直したもの」。この裏返しの一歩を一度自分で踏むと、公式の の中身を忘れなくなる。

ポイント

  • 信頼区間 ()。
  • 標準誤差 を先に出す。

よくある間違い

  • でなく をそのまま使い とする
  • を掛ける前の ( だけ)で区間を作る
  • 「母平均が区間に入る確率 」と断定的に書く(確率的なのは区間の側、という意味の注意)