数学B / 数列

すべての組の差の総和

最難関編二重和分類替え

問題

を求めよ。すなわち、1以上10以下の整数の組 ()のすべてについて を足し合わせた和を求めよ。

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45組を1つずつ足すのは論外として — 同じ「差」をもつ組はいくつあるか。足す順番を、組の順ではなく差の値の順に入れ替えられないか。

解答・解説

方針

組ごとに差を計算して足すのではなく、差の値 ごとに組をまとめる: 差が の組は 組ある。和は に化けて、平方和の公式で仕上がる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 個あるが、足される値 から の9種類しかない。

なら、値ごとにまとめて「(値)×(個数)」で足すのが速い(分類替え)。差が になる組は 組。

これで二重和が、1変数の和 に潰れる。

重要和の分類替え: 組ごとに足す代わりに「同じ値をとる組の個数」を数えて(値)×(個数)で足す

① 差 の組を数える。 となる組は 組()。

② 分類替えして計算する。

③ もう1つの見方(検算を兼ねて)。 は「 を満たす整数 の個数」だから、この和は3つ組 ()の総数に等しい。 と置き換えると の狭義単調な3つ組と1対1に対応するので、総数は — ②と一致する。

まとめ: 「分類替え(差の値ごと)」で二重和を潰すのが本筋、「対応(11個から3つ選ぶ)」が裏の顔。同じ和が2通りに数えられるときは、片方をもう片方の検算に使える — 数え上げ的な見方は数列の和の強力な補助線になる。

発展 — 一歩先へ。 は、 から の中から無作為に2数を選んだときの「差の平均値」。寄与分解は、この平均(期待値)を「参加者ごとの支払い」に割って計算する発想で、確率の期待値の線形性とまったく同じ骨格だ。1つの和を、分類替え・寄与分解・対応()の3方向から数えられるようになれば、二重和は怖くない。

別解

寄与で分解する(1つの数がいくら払うか)。 を「大きい側の総和 小さい側の総和」と読み替え、各数 の寄与を数える。

が組の大きい側になるのは、相手が 通り。そのたび を払う。小さい側になるのは相手が 通りで、そのたび 。よって

分類替え(本解: 差の値ごと)、寄与分解(本ルート: 数ごと)、そして対応(: 本解の検算)。同じ165を3方向から数えたことになる。

寄与分解は「合計を、参加者ごとの支払いに割る」発想で、期待値の計算(1つずつの寄与を足す)へまっすぐつながる。ちなみに が、2数の差の平均値だ。

ポイント

  • の組は 組。
  • 別の見方: 3つ組の数え上げで

よくある間違い

  • の組数を とする( から までの 組。 で1組、の検算が効く)。
  • の展開で の係数を取り違える。
  • 組の総数を とする( の組は )。