数学B / 数列

数列の最大項(隣接比と等号)

最難関編最大項隣接比

問題

数列 ()が最大となる をすべて求め、その最大値を求めよ。

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差を取るとべきの計算が濁る。全部の項が正なら、増減を調べる道具は差だけではないはず。比と1の大小の境目で「ちょうど等しい」が起きたら、最大は何か所になるか。

解答・解説

方針

各項が正なので、増減は隣どうしの比 と1の大小で判定できる。比が1になる がちょうど存在するため、最大が2か所に並ぶ — この等号を見落とさないことが核心。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 倍と 倍のせめぎ合いで、初めは増えてやがて減る形が予想される。

各項が正の数列の増減は、隣接比 と1の大小で調べるのが定石だ。べきが約分されて、計算が圧倒的に軽くなる。

比が1より大きい間は増加、小さくなれば減少。そして比がちょうど1になる があれば、そこで隣どうしが同じ値になり、最大が2つ並ぶ。この等号の処理が本問の罠だ。

重要正項数列の増減は隣接比で: で増加、 で減少、 なら隣どうしが同じ値(最大が並び得る)

① 隣接比を計算する。

② 1との大小を調べる。 の大小は の大小、つまり の大小で決まる:

  • のとき比
  • のとき比
  • のとき比

③ 最大を確定する。 並べると だから、最大となるのは の2か所。最大値は

xyO最大 1024/625458
aₙ = n(4/5)ⁿ の値。n=4 と n=5 が同じ高さで並んで最大(赤)。比が1になる境目では最大が2つ並ぶ

まとめ: 差ではなく比 — べきを含む数列の増減調べの鉄則。そして比が1になる境目では最大が2つ並ぶ。「」とだけ答えて等号の相方 を落とすのが、この型でいちばん多い失点だ。

発展 — 一歩先へ。 一般に ()の増減の境目は、比 を解いた 。この値がちょうど自然数になるとき(本問は )だけ最大が2つ並び、そうでなければ最大は1か所になる(たとえば なら境目は で、最大は のみ)。「等号が起きるパラメータは特別」という感覚は、場合分けの見通しを一気によくする。

で最大、最大値

別解

差をとって因数分解する(比が苦手な人へ)。 増減調べのもう1つの道具、隣接の差でも進める。共通因数 でくくるのがコツだ:

だから、差の符号は の符号そのもの:

  • で差は正(増加)
  • で差は ()
  • で差は負(減少)

本解の比とまったく同じ結論に着く。「べきを含むから比」が定石だが、共通因数でくくれば差でもきれいに割れる。等号 が「差 」として目に見えるのは、むしろ差ルートの長所だ。

ポイント

  • 隣接比 と1を比較。
  • で増加、 で比1()、 で減少。
  • 最大は 、値

よくある間違い

  • 等号の相方を落として「 のみ」と答える(この型でいちばん多い失点。比 ⟹ 隣が同じ値)。
  • の比較で分母を払うときの不等式の向きを誤る( だから向きは保たれる)。
  • 最大値の計算 を焦って のまま答える。