数学B / 数列
等差数列の和の最大
問題
初項 、公差 の等差数列について、初項から第何項までの和が最大になるか。また、その最大値を求めよ。
ヒントを見る
公差が負なので、項はいつか負になる。和が最大になるのは『正の項を足し切った瞬間』— どの項まで正かを不等式で調べよう。
解答・解説
方針
公差が負なので、項はだんだん小さくなり、やがて負になる。和が最大になるのは「正の項を足し終わったところ」まで。 を満たす最後の を求める。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 公差が負だから、項は とだんだん減り、いつか負になる。
和が最大になるのはいつか。正の項を足しているうちは和が増え、負の項を足し始めると減る。 だから「正の項を足し終わった瞬間」が最大だ。
一般項 が 以上である最後の を探す。 — 第 項までが正()、第 項から負()。よって第 項までの和が最大になる。
① 一般項を求める。
② 正の項の範囲を調べる。 となる を求める。
よって 、。正の項は第 項まで。第 項まで足すと和が最大。
③ 最大値を求める。 。
まとめ:公差が負の等差数列の和は「正の項を足し切ったところで最大」。 の最後の を求めればよい。負の項を足し始めると和は減っていく、というイメージだ。
発展 — 一歩先へ。 もし となる項がぴったり存在したら( が整数解を持つ場合)、その項を足しても和は変わらず、「第 項まででも第 項まででも最大」という答えになる。境界の等号の扱いが答えの書き方まで変える — 端の検分の癖はここでも生きる。
別解の 次関数の見方は、そのまま応用問題(和がはじめて負になる 、 の最大が与えられて公差を逆算する等)につながる。数列の和を「 の関数」として扱えるようになると、数列とグラフの つの武器を同時に持てる。
第 項までの和が最大で、最大値は
別解
和 そのものを の式にして、 次関数として眺める道もある。
これは上に凸の放物線( の 次関数)。頂点は
ただし は自然数だから、頂点にいちばん近い整数 で最大。。
「項の符号で見る」(本解)と「和のグラフの頂点で見る」(この別解)は同じ答えを別の景色で出す。実は つはつながっている — の増減の境目( の符号が変わる場所)が、まさに放物線の頂点の近くだ。和の増減を項の符号が握っている、という数列の基本構造がここに見える。
ポイント
- 和の最大は の最後の まで。
- 負の項を足すと和は減る。
よくある間違い
- を四捨五入して第 項までとする( を足すと減る)
- でなく で数えても今回は同じだが、 の項がある数列では「そこまで足しても同じ最大」になることを見落とす
- 最大値を聞かれているのに項数 だけ答えて を出さない