数学B / 数列

ニュートン法の数列の極限(単調・有界とはさみうち)

実戦編数列極限漸化式評価単元横断

問題

数列 で定める。 を求めよ。

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は相加相乗で下から に押さえられる。すると単調減少になり、収束先は漸化式の不動点。

解答・解説

方針

相加相乗で 、そこから (単調減少)を示す。有界単調列は収束し、極限は不動点。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 漸化式 は「 の平均」。もし収束すれば、極限 を満たし、これを解くと

だが「収束すれば」を保証しないと極限を語れない。そこで単調性と有界性を示す。

相加相乗平均から各項は 以上(下に有界)。そこから (単調減少)が従う。減少して下に有界な列は必ず収束する — この2本立てが本問の背骨だ。

公式相加平均・相乗平均 (等号は )

① 下に有界()。 で、漸化式より各項は正。相加相乗から、 よって ( も成立)。

② 単調減少。 のとき だから よって は単調減少。

重要下に有界な単調減少数列は収束する

③ 極限を求める。 収束するので極限を とおくと、漸化式で として

a₁a₂a₃√2
a₁=2, a_{n+1}=½(a_n+2/a_n) の項 2, 1.5, … は √2≈1.414 に近づく(ニュートン法)

まとめ 漸化式の極限は「まず存在(有界+単調)を保証→不動点で値を確定」。相加相乗が下界 を、そこから単調減少が従い、極限は 。数列の収束定理と極限操作の融合。実際 と急速に に近づく。

発展 — 一歩先へ。 この漸化式は、 にニュートン法 を当てたものそのもの。二次収束のおかげで、電卓やコンピュータの平方根計算は数回の反復で必要桁に達する。 一般なら で同じ速さで求まる。

各項は 以上で単調減少(下に有界)。極限 を満たし、

別解

別解 — 誤差の2乗で「収束の速さ」まで見る(得意な人向けの高い視点)。 極限 からのずれ を追う。漸化式に代入して整理すると

誤差が「前の誤差の2乗」に比例する。これは二次収束といい、正しい桁数が毎回およそ2倍になる猛烈な速さだ。

実際 で、 項目ですでに と小数 桁一致、 項目で 桁近く合う。

「収束するか」だけでなく「どれくらい速いか」まで見ると、この漸化式が平方根計算のアルゴリズム(ニュートン法/バビロニア法)として現役で使われる理由が分かる。

ポイント

  • 極限の候補は不動点
  • 相加相乗で (下に有界)、そこから単調減少。
  • 有界単調列は収束、という定理で極限の存在を保証する。

よくある間違い

  • 不動点 を求めただけで極限と断定する(収束の保証=単調有界がないと、極限の存在が言えない)。
  • (相加相乗)を示さず、単調減少だけで下限を と主張する。
  • のもう一方の解 を候補に残す( で全項正だから )。