数学B / 数列

二項係数の2乗和(ヴァンデルモンドの畳み込み)

実戦編数列二項定理組合せ係数比較単元横断

問題

を自然数とする。 を求めよ。

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を2つの の積とみて、 の係数を両辺で比較する。 が効く。

解答・解説

方針

の係数を、右辺の積の展開(畳み込み)で作り、 を使ってまとめる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 二項係数の和の等式は、「同じ式の係数を2通りに読む」のが強い。

と全く同じ式。だから展開したときの の係数も一致する。

右辺の積で を作るには、前の因子から 、後ろから を取る。総和に対称性 を使うと、平方和 が現れる。

定理、および

① 右辺の積で の係数を作る。 を2つ掛けて を作るには、指数が となる組を集める。よって の係数は でまとめる。 上式は

③ 左辺の係数と比較する。 一方 の係数は 。同じ多項式の同じ次数の係数だから等しく

まとめ 「2乗の和」は で“畳み込み”に化け、 の係数比較で と分かる。数え上げの和を母関数の一致で閉じる典型。 なら

発展 — 一歩先へ。 一般には (ヴァンデルモンドの畳み込み)。重みを付けた なども同じ係数比較で出る。「2つのグループから合わせて選ぶ」という数え上げが、二項係数の恒等式の共通の源だ。

の係数を両辺で比べ、

別解

別解 — 「男女 人ずつから 人選ぶ」と読む(得意な人向けの高い視点)。 右辺 は、男 人・女 人の計 人から 人選ぶ場合の数だ。

同じ選び方を、女子の人数 で場合分けして数え直す。女子を 人選ぶと男子は 人で、その数は

()。 で足せば左辺になる。

同じ集合を2通りに数えただけで、式変形は一度もしていない。係数比較(本解)で が分担していたのは、この「女子 人・男子 人」の分担そのものだ。

ポイント

  • と見て畳み込みに直す。
  • の係数を両辺で比較。
  • 答えは中心二項係数

よくある間違い

  • 対称性 を使う一言を飛ばし、畳み込みが平方和にまとまらない。
  • の係数を「 どうしの積」で数える(前 ・後ろ でべきの合計が )。
  • 小さい で検算しない(: )。