数学B / 数列

Σ の計算(k² の和)

★ 基礎シグマ

問題

を求めよ。

ヒントを見る

乗の和には専用の公式がある。当てはめたら、先に約分してから掛け算すると計算が楽になる。

解答・解説

方針

乗の和は公式 を代入する。分子を順にかけてから で割る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は、平方数の和だ。

公式を使う。

代入する。

計算のコツ: 先に約分する。

、そして

分母 を忘れない。 そして の部分( を入れて )を、 と間違えないこと。

つの因数 を、順に書き出してから掛ける。

公式

を代入する。

まとめ: の公式は 。分子を とかけてから で割る。 つの因数の並びを覚えておく。

発展 — 一歩先へ。 の公式を、次数ごとに並べてみよう。

規則性が見える。

そして、最高次の項は必ず である。

これは、積分の公式とそっくりだ。

まったく同じ形!

偶然ではない。 は、 の下の面積を、幅 の長方形で近似したもの — が大きければ、積分に近づく。

主要項は 積分と一致する。

残りの項( など)は、長方形と曲線の"ズレ"を補正している。

この補正項には、名前がついている。

係数に現れる を、ベルヌーイ数という。

この数列は、整数論の最深部に現れる。

  • リーマンゼータ関数の特殊値: — ベルヌーイ数で書ける
  • フェルマーの最終定理の研究(クンマーの理論)
  • オイラー・マクローリンの公式(和と積分を結ぶ)

という素朴な計算。 その公式の係数の中に、 や整数論の深淵が隠れている。

そして、世界初のコンピュータ・プログラム( 年、エイダ・ラブレスが書いた)は、まさに「ベルヌーイ数を計算する」ものだった。

の公式は、計算機科学の出発点でもあったのだ。

別解

この公式は、どうやって作られたのか。 「望遠鏡和」という強力な技で導いてみよう。公式を忘れても、その場で作り直せるようになる。

導出: を考える。

展開すると

この式の、両辺を から まで足す。

左辺(望遠鏡和)。

次々に打ち消し合う!

残るのは、最初と最後だけ — これが望遠鏡和だ。

右辺。

左辺 右辺 とおいて、 について解く。

整理すると(計算は少し骨が折れるが)

公式が導けた!

で確かめる。

左辺(望遠鏡和):

右辺:

ぴったり一致した。

この導出法の何がすごいか。

の公式も、同じ方法で作れる。 を使えばよい。

も、 も、同じ手順で導ける無限に続けられる。

つ上の次数の差を作って、望遠鏡和にする」 — この技が、すべての 公式を生み出す装置なのだ。

そして、これは積分と同じ構造をしている。

「差の和は、両端だけになる」 — 連続版が積分の基本定理、離散版が望遠鏡和である。

同じ原理が、 つの世界に現れている。

ポイント

  • 分子を先にかけ、最後に で割る。

よくある間違い

  • と書き間違える( なら )
  • 分母の を忘れる、または にしてしまう
  • ()と混同する( とは別物)