数学A / 整数の性質
1次不定方程式の文章題
問題
個 円のみかんと 個 円のりんごを、それぞれ 個以上買って、代金の合計をちょうど 円にしたい。みかんとりんごの買い方は全部で何通りあるか。
ヒントを見る
みかん 個・りんご 個で 。まず全体を共通の数で割って係数を小さくする。あとは を満たす整数の組を数える。
解答・解説
方針
みかんを 個、りんごを 個とおいて式を立てる。共通の数で割って係数を小さくしてから、整数解を探す。『 個以上』の条件で範囲を絞る。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 みかん 個、りんご 個として式を立てると 。
まず両辺を で割って に軽くする。係数を小さくしてから解くのが、文章題の作法だ。
整数解を求めたら、最後に現実の条件(、)でふるいにかける。「式の解」と「問題の答え」の間に、この検問が1つ挟まる。
みかんを 個、りんごを 個とすると
両辺を で割って係数を小さくする。
、 の整数解を探す。 より、右辺は正の偶数でなければならない。 が偶数になるのは が奇数、つまり が奇数のとき。また (=、)から 。
を順に調べる。
- :、
- :、
- :、
- :、
どれも を満たす。よって買い方は
発展 — 一歩先へ。 「偶奇で絞る」は合同式(mod 2)のいちばん素朴な形だ。係数が変われば mod 3 や mod 5 で絞ることになる。どの法で見ると片方の変数が消えるか、を探すのが上達の道である。
金額を大きくした「 の解の個数」は、 を動かすと規則的に増えていく。十分大きな では必ず解がある(作れない最大の金額が存在する)という話題は、フロベニウスの硬貨問題と呼ばれる有名な発展問題だ。
通り
別解
一般解の公式を使わず、「偶奇」で候補を絞って書き出す方法も実戦的だ。
で、 は必ず偶数、 は奇数。だから は奇数、つまり は奇数でなければならない。
さらに だから (1個以上なので )。候補は の4つだけ。
それぞれ を計算すると
- : 、: 、: 、:
4つとも を満たす。よって 通り。
「偶奇で半分に絞る → 範囲で有限個に絞る → 全部書く」。候補が少ない文章題では、この直接ルートのほうが速くて確実なことも多い。
ポイント
- 文字でおいて式を立て、共通の数で割って係数を小さくする
- 『個数は正の整数』の条件で範囲を絞る
- 偶奇や倍数の条件を使うと、しらみつぶしより速い
よくある間違い
- 係数を約分せずに のまま調べて手間取る
- 、(1個以上)の条件を見落として、 個を含む場合まで数える
- 候補を書き出したあと、合計金額に戻して1つ検算する習慣がない