数学A / 整数の性質

互除法による1次不定方程式の解

★★ 標準1次不定方程式ユークリッドの互除法

問題

次の方程式の整数解をすべて求めよ。ユークリッドの互除法を用いて、まず整数解を1組見つけよ。

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互除法で を求める割り算を書き、それを下から逆にたどって『』の形を作る。それが特殊解。あとは係数を入れかえた分ずつずらして全解に。

解答・解説

方針

係数が大きいと解を目で見つけにくい。そこで互除法の割り算を『逆にたどって』、 の組み合わせで を作る式を導く — それが特殊解になる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 係数が と大きく、特殊解が目で見つからない。こういうときのための道具が互除法だ。

互除法は最大公約数を求める計算だが、その割り算の式を「逆にたどる」と、 の組み合わせで を作る式が組み上がる。それが特殊解になる。

特殊解が1組あれば、全解はそこからのずれ( を単位に動く)で書ける。「1組見つける → ずれで全部書く」の2段構成だ。

互除法で割り算を書く。

余りが になった(だから で、解が存在する)。

逆にたどって を作る。 いちばん下の式から順に、余りを上の式で置きかえていく。

を代入して

を代入して

よって が特殊解()。

全部の解を表す。 もとの式と を辺々引くと 、つまり は互いに素なので

発展 — 一歩先へ。 互いに素な に対して に必ず整数解があるという事実は、整数論の土台となる定理である。互除法の逆算は、その解を実際に構成する手続きだ。

右辺が でなく の方程式は、特殊解を 倍すればよい。また「 で割った余りが 」という別解の見方は、「 の逆数(のようなもの)が余りの世界に存在する」ことを意味していて、暗号(RSA)の計算にも直結している。

( は整数)

別解

余りの目で見ると、逆算をたどらずに特殊解へ届く道もある。

で、 の部分は で割り切れる。だから「 で割った余りが 」になればよい。

だから、 の余りは の余りと同じ。つまり が( で割って)余り 、言いかえると が余り になればよい。

。ぴったりだ。 を元の式に入れて

特殊解 が、互除法の逆算と同じものが得られた。「片方の項を余りの世界で消す」この見方は、合同式として整理すると本格的な道具になる。大きい係数を小さい余り()に置き換えるところが威力の源だ。

ポイント

  • 互除法の割り算を逆にたどると、 を係数の組で表せる
  • それが特殊解。 で検算
  • 係数を入れかえた分()ずつずらして全解に

よくある間違い

  • 逆にたどる代入の途中で符号を間違える
  • 特殊解の検算()をせずに全解へ進む
  • 一般解のずれ幅を係数そのまま()と逆に付ける