数学A / 場合の数
同じ色を2個ずつ含む円順列
問題
赤玉2個、白玉2個、青玉2個の計6個の玉を円形に並べる方法は何通りあるか。ただし、回転して一致する並べ方は同じものとみなす。同じ色の玉は区別しない。
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円順列の定番「1つ固定」や「一列を6で割る」をそのまま使うと、答えが整数にならないか、数え違える。90通りの中に、回転すると自分自身に戻ってしまう特別な並びが混ざっていないか。その並びの束は何個か。
解答・解説
方針
一列の並べ方90通りを「回転で移り合う束」にまとめて数える。ふつうは6個ずつ束になるが、回転して自分自身に一致する並び(周期3の並び)だけは束が3個になる。そこを別勘定にする。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 区別できる6個なら、円順列は で済む。だが同じ色を含むと、「1つ固定」も「6で割る」も崩れる。
なぜ崩れるかを正面から考える。一列の並べ方(90通り)を、回転で移り合うもの同士の束にまとめる。ふつうの並びは、回転6通りが全部違うから束の大きさが6。ところが「赤白青赤白青」のように、途中の回転で自分に一致する並びは、束が6より小さい。
束の大きさで割るのだから、大きさの違う束を分けて数えればよい。
① 一列の並べ方。 同じものを含む順列で
② 回転で自分に一致する並びを探す。 6個の円で、 個ずらす回転で自分に一致する並びは「周期 の繰り返し」の形に限られる( は6の約数)。
- 周期1(全部同色): 各色2個ずつなので不可能
- 周期2(2個の繰り返し3回): 各色が3個ずつ必要になり、2個ずつの条件に反して不可能
- 周期3(3個の繰り返し2回): 3個のブロックに赤白青が1個ずつ入ればよく、 通り
③ 束の大きさごとに数える。 周期3の並び6個は、回転で3通りにしか見えないので束の大きさが3。束は 個だ。残りの 個は、どの回転でも自分に一致せず束の大きさが6。束は 個。よって
まとめ: 「割る前に、割り切れない仲間(対称な並び)を仕分ける」のが急所。一律に6で割ると となり、正解16と1つずれる。そのずれの正体が、周期3の並びの束(大きさ3)だ。
発展 — 一歩先へ。 裏返しも同じとみなす(じゅず順列)と、答えは11通りまで減る。回転だけの16通りのうち、鏡に映すと別の並びになるものが対で束ねられるからだ。「どの操作まで同一視するか」で答えが変わる。この感覚が、次の別解の見方につながる。
通り
別解
回転ごとの「動かない並び」を平均する(得意な人向け)。 場合分けの代わりに、次の魔法のような勘定がある。
6つの回転(0個ずらしから5個ずらしまで)それぞれについて、「その回転で自分自身に一致する並び」の個数を数える:
- 0個ずらし(何もしない): すべての並びが一致。90個
- 1個・5個ずらし: 周期1が必要で0個
- 2個・4個ずらし: 周期2が必要で0個
- 3個ずらし: 周期3の並びで6個
合計 。これを回転の個数6で割ると
本解の答えと一致する。実は「円順列の数 = 各回転で動かない並びの数の平均」という一般法則(バーンサイドの補題)が背後にあり、どんな対称性でも通用する。場合分けが複雑になるほど、この平均の勘定が威力を増す。
ポイント
- 一列は 通り。
- 回転で自分に一致するのは周期3の並びだけで6個(束の大きさ3)。
- 。
よくある間違い
- 型や をそのまま使う。同じ色を含むと束の大きさが一定でなくなり、1つずれる。
- 周期2の並びがあると思って数えに行く。6個を周期2で埋めると各色3個が必要で、2個ずつの条件に矛盾する。
- 「赤を1個固定」で残り5個の順列 と答える。同色が複数あると、固定のしかた自体に重複が生じて崩れる。