数学III / 積分法の応用

3つの一様乱数が単位球に入る確率(積分と確率)

実戦編定積分確率体積幾何確率単元横断

問題

を、区間 から互いに独立に一様に選ぶ。 となる確率を求めよ。

ヒントを見る

が立方体のどこに落ちるかは一様。確率は「 の立体の体積」。それは原点中心・半径1の球の第1象限部分。

解答・解説

方針

は単位立方体 に一様。確率 = 条件を満たす立体の体積。それは第1象限にある単位球の一部(球全体の )。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は単位立方体 に一様に散らばる。だから確率は「条件を満たす立体の体積」そのものだ。

条件 は、原点中心・半径 の球の内部。ただし はすべて 以上だから、球の第1象限の部分()だけを見る。

球は つの象限に均等に分かれるので、求める体積は球全体 。それが確率になる。

公式半径 の球の体積

① 確率を体積に翻訳する。 立方体は体積 に一様だから、求める確率は の体積。

② 球の この領域は、半径 の球 の第1象限()の部分。球は つの座標平面で 等分され、各象限は合同だから、体積は ③ 結論。 立方体の体積が なので、確率はそのまま (補足:体積は の累次積分でも になる。)

まとめ 独立一様な 変数は単位立方体に一様、確率は立体の体積。条件領域は単位球の 。確率・積分(体積)・立体の融合。

発展 — 一歩先へ。 次元を上げると、 次元の単位球の体積は を大きくすると、この体積は に近づく — 高次元の球は「ほとんど空っぽ」で、質量が表面近くに集中する(次元の呪い)。3次元の はまだ立方体の半分ほどだが、この割合は次元とともに急減する。

は単位立方体に一様。条件を満たす領域は単位球の で、体積 。確率

別解

別解 — 逐次積分で「スライスして足す」(苦手な人にも追えるルート)。 「球の 」という幾何を使わず、積分で直接体積を出す。

を固定して を動かすと、その断面は「 かつ 」、つまり半径 の四分円だ。面積は

これを から まで積分する。

球の対称性(本解)を知らなくても、「薄いスライスの面積を足す」という積分の原則で同じ に着く。確率は面積・体積そのもの、という視点(幾何確率)と、多重積分の考え方が一度に身につく。

ポイント

  • は単位立方体に一様、確率=領域の体積。
  • 条件領域は単位球の第1象限=球の

よくある間違い

  • 確率を「体積」と結びつけず、条件をどう積分するか分からなくなる(一様分布では確率 体積)。
  • 球全体でなく (第1象限)を見ることを忘れ、 をそのまま答える()。
  • 逐次積分の断面を「半円」でなく「四分円」()にする点を取り違える。