数学III / 積分法の応用
曲線の長さ(懸垂線)
問題
曲線 の の部分の長さを求めよ。
ヒントを見る
曲線の長さは 。 を求めて を計算すると、根号の中がきれいな 乗になる。
解答・解説
方針
曲線の長さは 。 を求め、 が完全平方 になることを使う。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 曲線の長さは公式 。
ふつうは根号が残って積分しにくい。だがこの曲線(懸垂線)では、 がちょうど完全平方になり、根号がきれいに外れる。
まず を求め、 を計算して 乗の形を確認する。
根号が外れれば、あとは素直な積分、と見通す。
公式曲線の長さ 。懸垂線では
① を求める。 より
② を計算する。
(展開すると 。)
③ 長さを積分する。 根号が外れて 。
まとめ:曲線の長さは「」。懸垂線 では が完全平方になり根号が外れる()。 の変形がカギ。
発展 — 一歩先へ。 は双曲線余弦 、 は双曲線正弦 。 という関係( の双曲線版)が、根号が外れる正体だ。
おもしろいことに、この曲線では「弧の長さ」と「曲線の下の面積」が等しい。どちらも被積分関数が になるからだ()。長さを測っても、面積を測っても、同じ 。
懸垂線は、両端を持った鎖が自然に垂れる形。物理的にも数学的にも、特別に美しい性質をもった曲線だ。
答
()
別解
別解 — 「長さ 下の面積」を使う(得意な人向けの視点)。 この懸垂線には、弧長を測る式と、面積を測る式が一致するという際立った性質がある。
弧長の被積分関数は 。計算すると
だから そのもの。つまり弧長 は、曲線の下の面積 とまったく同じ式になる。
あとはどちらを計算しても
根号を外して長さを求める本解と同じ。「 が に等しい」と見抜けば、長さの計算が面積の計算に早変わりする。懸垂線ならではの近道だ。
ポイント
- 、。
- 。
よくある間違い
- が完全平方になることに気づかず、根号を残す。
- の変形を誤る。
- の積分の符号を誤る。