数学III / 積分法の計算
部分積分(循環型)
問題
不定積分 を求めよ。
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部分積分を 回すると、なんと元の積分が右辺に戻ってくる。これを方程式とみて、求めたい積分について解く — 循環型の名物問題。
解答・解説
方針
部分積分を 回すると、もとの積分 が右辺にまた現れる(循環)。 についての方程式とみて解く。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 を とおく。
部分積分を 回すると、元の積分 が右辺に再登場する。
そこで についての方程式とみて解く。「循環する部分積分は、方程式として解く」という、特殊だが強力な発想が核だ。
① とおいて 回目。 。、。
② 回目。 をまた部分積分(、)。
③ 代入して の方程式にする。
④ について解く。
まとめ: は「部分積分 回で元に戻る」循環型。 の方程式 を解くのがカギ。 と が入れかわりながら が復活する。積分定数 は最後に付ける。
発展 — 一歩先へ。 一般に 。分母に が現れるのが特徴で、いまの では で割る形になる。
この結果は「積分すると振幅と位相がずれる」と読める。合成すると だから、答えは とも書ける。振幅が 倍になり、位相が だけ遅れている。
型の関数は、 なら時間とともに衰える減衰振動、 なら成長する振動を表す。本問は の成長する側だが、積分公式は の符号によらず同じ形で、分母の と「振幅の縮小・位相のずれ」という構造も共通している。振動系の応答を調べる物理の計算で、この積分はそのまま顔を出す。
別解
別解 — つの微分を組み合わせて作る(得意な人向けの視点)。 部分積分を回さず、微分の計算だけで原始関数を組み立てられる。
と を、それぞれ前向きに微分する。
上の式から下の式を引くと、 の項が消えて だけが残る。
両辺を で割ると 。つまり原始関数は 。
回部分積分して循環させる本解と同じ答え。積分を「逆向きに探す」かわりに、 と の微分という「行きの計算」を組み合わせて、原始関数を正面から作る。未知数を立てなくても、 つの微分の差だけで済むのが軽い。
ポイント
- 部分積分 回で元の積分 が再登場。
- の方程式 を解く。
よくある間違い
- 部分積分の途中で の符号を取り違え、循環がうまく閉じない。
- 右辺に現れた を移項して にまとめる操作を忘れ、 のまま止まる。
- 多項式×指数のように「いつか項が消える」と思い込み、循環に気づかず部分積分を延々とくり返す。