数学III / 関数と極限
数列の極限(∞-∞・有理化)
問題
極限 を求めよ。
ヒントを見る
の形は、このままでは判定できない。根号を含む差は、和を掛けて割る(有理化)と引き算が消える — 変形してから最高次で割ろう。
解答・解説
方針
の不定形。分子・分母に をかけて有理化すると、根号が消えて の形になる。あとは最高次で割る。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 も も無限大へ — の不定形だ。このままでは大小の綱引きが見えない。
根号入りの の定跡は有理化。 に を掛けると、分子は と根号が消える。
の形に持ち込めたら、あとは分母・分子を で割る — いつもの最高次戦法だ。
① 有理化する。 を分子・分母にかける。
② 分母の最高次 で割る。 根号の中は でくくると 。
③ 極限をとる。 なので 。
まとめ: で根号があれば、まず有理化。根号が消えて分数の形になれば、最高次で割るいつもの手順に乗る。 の変形がカギだ。
発展 — 一歩先へ。 と一般化できる(同じ有理化で分子が になる)。係数 の半分 — 別解の平均の見方なら「 と の真ん中」として即座に読める。
数値検証の注意もひとつ。 を非常に大きくして を電卓やプログラムで直接計算すると、巨大な数どうしの引き算で有効数字が消える(桁落ち)。有理化した形 なら安定して計算できる — 有理化は理論の道具であると同時に、数値計算の実務でも使われる変形である。
別解
答えが になる理由を、平均の言葉で先読みできる。
— これは と の相乗平均だ。相乗平均は算術平均(ふつうの平均)にとても近い。 と のふつうの平均は
だから 、引き算の残りは — 答えの正体はこれである。
数値でも確かめられる。 なら — 確かに のすぐそば( つの平均の差は が大きいほど消えていく)。
「答えの見当を素朴につけてから、有理化で正当化する」— 極限の答えに直感の裏付けがあると、計算ミスにも気づきやすくなる。
ポイント
- (根号)は有理化。
- で最高次を出す。
よくある間違い
- を「」と即断する(大きさの綱引きは有理化するまで分からない)
- 有理化後、分母の を で割るとき とせず 扱いする
- のくくり出しで を根号の外に のまま出す