数学III / 関数と極限

ライプニッツ級数(積分から π/4)

実戦編極限無限級数定積分交代級数単元横断

問題

の和を求めよ(収束は認めてよい)。

ヒントを見る

。両辺を から まで積分。左辺は 、右辺は

解答・解説

方針

を等比級数 に展開し、 で項別積分する。左辺の積分は 、右辺が求める級数。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 交代級数 の一般項 は、 の級数を思わせる。

出発点は等比級数

これを で項別に積分する。左辺は 、右辺の各項 が求める級数。だから和は

重要()、

① 級数に展開して積分。 で項別積分する。左辺は ② 右辺の積分。 ③ 等号。 左辺 右辺だから

S₁S₂S₃S₄π/4
ライプニッツ級数の部分和 1, 2/3, 13/15, … は π/4≈0.785 に振動しながら近づく

まとめ を等比級数に開いて で積分すると、左は 、右が交代級数。ライプニッツの公式 。無限級数と積分()の融合。

発展 — 一歩先へ。 同じ の級数を で使うと が公比 で速く求まる。歴史的には (マチンの公式、1706年)のように、小さい を組み合わせて を高速計算してきた。級数は「どこで評価するか」で実力が全く変わる。

で積分すると、左辺は 、右辺は 。よって和は

別解

別解 — 収束の速さと、より速い級数(得意な人向けの視点)。 ライプニッツ級数 は美しいが、収束はとても遅い。交代級数の誤差は「次の項の大きさ」以下なので、 を小数 桁求めるには項が約 個いる。 の計算には実用的でない。

同じ の級数でも、 を小さくとると激変する。 を使うと

で、公比 の等比が効いて猛烈に速く収束する(数十項で十数桁)。実際の円周率計算では、こうした「小さい 」を組み合わせた公式(マチンの公式など)が使われてきた。

で成り立つ(本解)ことと、実用的に使える収束の速さは別物。 の級数は「どの を入れるか」で表情が一変する。

ポイント

  • (等比級数)。
  • で積分すると左辺は
  • 右辺が 、和は

よくある間違い

  • 等比級数 の符号(交代)を落とす。
  • 項別積分の正当性(収束は認めてよい)を気にしすぎて、値の計算に進めない。
  • などと誤る。