数学III / 関数と極限
中間値の定理による解の存在
問題
方程式 は、 の範囲に少なくとも つの実数解をもつことを示せ。
ヒントを見る
の連続性と、区間の両端 、 の符号に注目する。異符号なら中間値の定理が使える。
解答・解説
方針
とおく。 は連続。両端の符号 と を調べ、異符号なら中間値の定理より間に解がある。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「解が存在する」ことを、解を求めずに示すには中間値の定理。
は多項式なので、すべての で連続。
連続な関数が、区間の両端で符号が反対( と が異符号)なら、途中で必ず を通る。
だから両端の値 の符号を調べる、と見通す。
① 関数をおく。 。多項式だからすべての で連続。
② 両端の符号。
③ 中間値の定理を適用する。 は で連続で、、 と異符号。よって中間値の定理により、 の範囲に となる が少なくとも つ存在する。(証明終)
まとめ:解の存在は「連続 + 両端が異符号 → 中間値の定理」。、 で符号が変わるので、 にグラフが 軸を横切る点(=解)がある。解を求めずに存在だけ言える強力な定理。
発展 — 一歩先へ。 じつはこの 次方程式は三角関数で解ける。 と置くと、 倍角から 。
だから方程式は 、すなわち に化ける。 の解は に対応し、。
つの実解 が、この形で書ける。中間値の定理は「存在」だけを言うが、背景では美しい三角関数の解が隠れている。
は連続で 、。中間値の定理より に の解がある。証明は解答参照
別解
別解 — 符号の変化から つの解を数える(得意な人向けの視点)。 同じ中間値の定理を、いくつかの区間に広げて使うと、この方程式が実は 実解をもつと分かる。
いくつかの整数で符号を調べる。
符号が と 回変わる。中間値の定理を各区間に使うと、、、 にそれぞれ解が つずつある。
次方程式の実解は多くても 個だから、これでちょうど 個すべて。問われた の解はそのうちの つ。
つの区間だけ調べる本解を、複数区間へ広げた形。符号の変化を追うと、存在だけでなく「解が何個・どこにあるか」まで見えてくる。
ポイント
- は連続。
- 、 → 中間値の定理で に解。
よくある間違い
- の連続性に触れずに中間値の定理を使う。
- 両端の値の符号計算()を誤る。
- 「解はちょうど つ」と結論する(中間値の定理は存在を言うだけで、個数は別に調べる)。