数学III / 関数と極限
逆関数
問題
関数 の逆関数を求めよ。
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逆関数の作り方の手順(入れかえて、解き直す)を思い出そう。 と の役割を交換するのが出発点。
解答・解説
方針
逆関数は「 と の役割を入れかえて、 について解く」。 を について解く。グラフは元の関数を直線 で折り返したもの。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 逆関数とは、入力と出力を、逆にした関数だ。
もとの関数 は、 を入れて を返す。
逆関数は、 を入れて を返す。
だから、作り方はこうなる。
「 について解いて、 と の名前を入れかえる」
式の上では、 と を入れかえて について解く、と覚えればよい。
グラフでは、 に関して折り返した形になる。 入力軸と出力軸を入れかえるのだから、 の線で鏡映しになるのは当然だ。
手順は 段階。 入れかえて、解く。それだけである。
① と を入れかえる。 の と を交換。
② について解く。
まとめ:逆関数は「入力と出力を逆にした関数」。作り方は を入れかえて解くだけ。グラフは元の関数を の直線で折り返した位置にくる。
発展 — 一歩先へ。 すべての関数に、逆関数があるわけではない。
を考えよう。
になる は?
つある。 「 を入れたら何が返る?」に、答えが つに決まらない。
これでは関数にならない(関数は、入力 つに出力 つ)。
だから には、そのままでは逆関数がない。
逆関数をもつ条件は、はっきりしている。
これを 対 (単射)という。
グラフで判定する方法がある。
横線テスト。 どんな水平線を引いても、グラフと 回以上交わらなければ、 対 である。
- (直線)→ 水平線は必ず 回だけ交わる → 逆関数あり
- (放物線)→ 水平線 が 回交わる → 逆関数なし
では、 を救う方法はないのか。
ある。定義域を制限すればいい。
右半分だけに絞れば、 対 になる。 そして、この逆関数こそが
根号の正体は、「 に制限した 乗関数」の逆関数だったのだ。
同じ話が、三角関数にもある。
は、周期的に同じ値を繰り返すので、 対 ではない()。
そこで に制限する。 その逆関数が ()である。
「逆関数が欲しければ、 対 になるまで定義域を狭める」
これが、逆三角関数・対数関数・累乗根 — すべての"逆"の関数を作る、共通のレシピである。
逆をたどれるかどうかは、もとの関数が"情報を失っていないか"で決まる。 乗は符号の情報を捨てるから、逆をたどれない。捨てないように定義域を切れば、逆がよみがえる。
別解
関数を「操作の手順」と見て、逆再生する。
は、 に対して何をしているか。
つの操作を、順にやっている。
逆関数は、この操作を"元に戻す"手続きだ。
元に戻すには、逆の操作を、逆の順番でやる。
順番が逆になることに注意する。 靴下と靴を履くとき、脱ぐのは靴が先だ。最後にやった操作から、先に戻す。
と の名前を入れかえて
本解と同じ答え ✓
この見方の強み。
式変形を 度もしていない。 「 倍して 足す」の逆は「 引いて で割る」と、言葉で追っただけだ。
検算も、この見方でできる。
を通してから を通せば、元に戻るはずだ。
式でも確かめよう。
どちらの順で通しても、元に戻る。 これが「逆関数である」ことの正しい定義だ。
答えが合っているか不安なときは、必ずこの合成で検算する。
もう つ、グラフから読めること。
もとの傾きは 、逆関数の傾きは — 逆数になっている。
当たり前だ。 で折り返すと、「右に 進んで上に 」が「右に 進んで上に 」に化ける。
この「傾きが逆数」という関係は、あとで逆関数の微分()につながっていく。
ポイント
- 逆関数は を入れかえて で解く。
- グラフは に関して対称。
よくある間違い
- 逆関数を「逆数」と混同し、 としてしまう。逆関数は入出力を逆にした関数であって、逆数ではない
- と を入れかえたあと、 について解き直すのを忘れて のまま答える
- 操作を逆に戻す順番を間違え、 としてしまう。最後にやった操作()から先に戻す