数学III / 関数と極限

三角関数の極限(tan-sin)

★★★ 応用三角関数の極限

問題

極限 を求めよ。

ヒントを見る

に直して分子をまとめると、 の積の形が現れる。 をうまく配分して、知っている極限の積に分解できるか。

解答・解説

方針

でくくる: を組み合わせる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 で分子・分母とも に近づく 型。

まず に直し、分子を でくくると になる。

すると という つの基本極限が、両方とも顔を出す。

複雑な形を、既知の基本極限の積に分解する。これがこの問題の核になる。

重要 つを組み合わせる

でくくる。

で割り、既知の極限の形に分ける。

③ 極限をとる。

まとめ:複雑な三角関数の極限は「既知の基本極限の積に分解」がカギ。 を作れる形に整理する。 の次数も、(sin から)+ (1-cos から)でぴったり合う。

発展 — 一歩先へ。 答え は、 の近くの近似から見通せる。 と、 次まで取ると精度がよい。

差をとると 次の は消え、。これを で割れば

の近くでは にそっくりだが、 次の項がわずかに違う。その差が の速さで現れる。この「主要な項だけ残す」見方はテイラー展開につながり、極限計算の裏側を照らす。

別解

別解 — 基本極限を つだけで済ませる(得意な人向けの視点)。 に書きかえると、使う基本極限を つに減らせる。

を使う。すると

したがって

を使う本解と同じ答え。 に化かすと、すべてが の形にそろい、覚える基本極限が つで足りる。

ポイント

  • の積に分ける。
  • 次数()の内訳を意識する。

よくある間違い

  • に直さず、そのまま代入して で手が止まる。
  • の係数 を落とし、答えを などにする。
  • 分子 の最低次が であることを見落とし、次数を低く見積もって係数を誤る。